20代の理学療法士は給料をいくらくらい貰っているのでしょうか?
また、どれくらい貰えば平均的と言えるのでしょうか?
データに基づいて検証します。
20歳代の理学療法士の年齢・性別給料
年齢(男性) | 月額給与(総支給) | 賞与(年間) | 年収(総額) |
---|---|---|---|
20~24歳 | 24万4000円 | 30万1000円 | 319万6000円 |
25~29歳 | 27万2500円 | 62万1000円 | 371万7000円 |
年齢(女性) | 月額給与(総支給) | 賞与(年間) | 年収(総額) |
---|---|---|---|
20~24歳 | 24万3000円 | 28万8000円 | 309万1000円 |
25~29歳 | 26万2500円 | 62万3000円 | 364万1000円 |
女性と男性の初任給に大きな差はなく、女性が活躍しやすい仕事であると言えます。
しかし、年齢を重ねると男性の方が月額は高くなる傾向になりますが、20歳代では目を見張るような差はございません。
理学療法士全体の平均的な給料
男性 | 平均年収(総額) | 平均月収(総支給) | 平均ボーナス(年) | 平均年齢 |
---|---|---|---|---|
419万1100円 | 29万1200円 | 64万2400円 | 33.3歳 |
女性 | 平均年収(総額) | 平均月収(総支給) | 平均ボーナス(年) | 平均年齢 |
---|---|---|---|---|
394万7700円 | 27万6000円 | 63万1500円 | 33.2歳 |
男女計 | 平均年収(総額) | 平均月収(総支給) | 平均ボーナス(年) | 年齢 |
---|---|---|---|---|
406万9400円 | 28万3600円 | 63万6900円 | 33.3歳 |
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」によると、理学療法士の平均年収は、33.3歳で約406万9,000円となります。
一般的なサラリーマンの平均年収が436万4000円となるため、全国平均に比べるとやや低め。
医療者の中でも医師や看護師に比べると低めですが、医療業界全体の中では年収は高い方といえます。
20歳代の一般的なサラリーマンの給料(男女含む)
年齢 | 月額給与(総支給) | 賞与(年間) | 年収(総額) |
---|---|---|---|
20~24歳 | 22万円 | 37万8000円 | 322万円 |
PTとの差 | -2万4,000円 | +7万7,000円 | +2万4,000円 |
25~29歳 | 30万8,000円 | 66万5000円 | 403万円 |
PTとの差 | +3万5,500円 | +4万4,000円 | +31万3,000円 |
同年代の理学療法士(男性)に比べると、一般的なサラリーマンの方が給料は高い傾向にあります。
特に20代後半になると年収で30万円もの差がつくようです。
理学療法士はいかに早く年収を上げるかが鍵となるでしょう。
20代の理学療法士が高収入を目指す方法
昇進を目指す
20歳代後半になり、経験年数が5年を超えるとスキルアップや昇進、昇格することによって収入アップが可能になります。
例えば病院であれば、リーダーや主任などの管理職になれば手当が増額され、給与があがります。
理学療法士は、20歳代でも昇進することができるのが特徴です。
自分が働く病院が昇進する基準を知っておくことが重要です。
これにより年収は24~36万円も上がるでしょう。
転職する
理学療法士が年収を上げるうえで最も効率的なのが転職です。
20歳代という若くて経験のあるスタッフは本当に貴重なので、どんな施設にも転職することが可能です。
特に3年から5年目の人は本当に簡単に年収が50万円~100万円も上がることがあります。
もしも今の給料に不満があるなら、転職も視野に入れると良いですね。
実際に私も経験年収3年目で転職し、年収330万円から420万円まで上がりました。
やっぱり平均年収よりは貰いたいと思いませんか?
もしも転職が不安なら、転職サイトに登録すると色々な情報を集められるのでお勧めです。
すぐに転職する予定がなくても、どんな求人があるのか情報収集しておくだけで次の転職活動に向けて気の持ちようがグッとラクになります。
おススメは私も実際に使っていたPT・OT・ST WORKERやマイナビコメディカル
です。
とりあえず、今の仕事の給料に不満があるなら転職サイトに登録だけしておくのもおすすめです。
なぜおすすめか?こちらの記事に詳しく書いてありますので、ぜひ読んでみてください。

高収入を目指すのにおすすめしない方法
別の資格を取得するのはダメ
- 認定理学療法士
- 専門理学療法士
- 呼吸認定士
- ケアマネージャー
- 健康運動実践指導士
など、理学療法士が取得できる資格が多くあります。
スキルアップの一環としてこれらの資格を取得すると良い…という話も聞きますが、実際にこの資格を取っても給料が上がる職場は少ないです。
この資格を取っても医療点数は上がりませんし(呼吸認定士は上がるけど微々たるもの)、この資格を取ったからと言って給料が上がることもありません。
実際に私も運動器の認定理学療法士と健康運動実践指導士を持っていますが、給料には全く反映されていません。
独立するのはダメ
理学療法士として独立するには、学療法士の資格だけでは不可能です。
柔道整復師などの資格を取る必要があります。
将来的に開業したいと考えている方は、柔道整復師や鍼灸師の資格を取得することをおすすめしますが、それで稼げるか?というとそう簡単な物ではありません。
起業するためには数百万円以上の開業資金が必要なうえ、医療機器もレンタルになるので毎月の出費がかなりかかります。
それに家賃やら広告費、固定費が必要ですし、患者数もかなり必要なため黒字にするのはかなり大変。
起業したほうが手取りは減ってしまう…なんてこともあるようです。
起業する際はマーケティングをしっかりとし、固定費などの計算も細かく計算しておく必要があります。
セミナーを開催するのはダメ
理学療法士に向けたセミナーを行い、収入を得る方法があります。
オンラインセミナーなどで視聴者を集め、そのセミナー代を頂けるのですが一般的には1時間数千円~1万円程度が相場のようです。
それだけのお金を稼ぐために数週間前からパワーポイントの作成や資料の用意、打ち合わせなどをしなければいけないのでとても仕事の片手間で行えるような仕事ではありません。
人に教えるのが好きな方なら良いかもしれませんね。
セミナーの講師を探しているような企業を探して契約する方法もありますが、そんな企業をさがすのも大変ですし、自分より優秀な人材もいるのでなかなか契約を勝ち取るのは難しいかもしれません。
副業はダメ
理学療法士の知識を生かした副業を考える方も多いかもしれません。
- スポーツトレーナー
- インストラクター
- ライター
スポーツトレーナーは、スポーツ選手のケガのリハビリや予防、身体動作の指導などを行いますが、求人も少ない上にそこまで時給は高くありません。
ジムのインストラクターも理学療法士よりパーソナルトレーナーのほうが需要はある上に時給は普通のバイト(1,200円くらい)なのであまり稼げないと思います。
私のように文章を書くことが好きな方は、ライターや記事の監修という仕事がありますが、私が以前受けたのは1文字0.3円で1万文字書いても3,000円しか稼げない仕事でした。
ライターで稼ぐのもなかなか大変ですね。
あえておすすめを挙げるなら訪問リハビリのアルバイトですかね。
こちらは1件の訪問で3,500~4,500円の時給が貰えるので比較的割りが良いです。
まとめ
20歳代の理学療法士は、一般の会社員と比べると平均収入が高いといえる職業ではありません。
しかし、これからの日本は高齢化社会になるので、理学療法士の需要は拡大していくのでくいっぱぐれることは無いと思います。
収入が不安だという方も居ると思いますが、まずはじっくりと今の仕事に向き合い、スキルアップや昇進を目指すのが良いと思います。
それでも給料がなかなか上がらない(400万円にも届かない)のであれば転職することをおすすめします。
理学療法士の25%は転職していますし、転職は決して悪いことではありません。
転職することで年収がグッとあがるのであれば、一度検討してみるのも悪くないと思います。
私は転職して本当に良かったと今では思っていますよ!