【H001-2】 廃用症候群リハビリテーション料は厚生労働省の第7部 リハビリテーション通則≫で説明されている「H001-2 廃用症候群リハビリテーション料 」を分かりやすい日本語に訂正したものです。
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【H001-2】 廃用症候群リハビリテーション料を分かりやすく解説
- 廃用症候群リハビリテーション料(I)(1単位) 180点
- 廃用症候群リハビリテーション料(II)(1単位) 146点
- 廃用症候群リハビリテーション料(III)(1単位) 77点
- 注1 施設基準に適合している医療機関は、治療開始時にFIM115点以下、BI85点以下の状態の患者に対し、個別リハを行った場合、治療開始日から120日を限度として施設基準Ⅰは180点、Ⅱは146点、Ⅲは77点を算定する。ただし、治療を継続することで改善が期待できると判断される場合に、120日を超えてリハビリ算定することができる
- 注2 入院中にリハビリを行った場合、起算日から30日を限度として、早期リハビリテーション加算(1単位30点)を算定する。廃用症候群の早期加算は外来では算定できない。そもそも廃用症候群を外来で行う事は少ない(訪問を使う)
- 注3 入院中にリハビリを行った場合、起算日から14日を限度として、初期加算(1単位45点)を算定する。ただし、リハビリテーション科の常勤の医師が1名以上配置されていることが条件である。
- 注4 必要があって治療開始日から150日を超えてリハビリを行った場合は、1月13単位に限り算定できる
- 注5 入院中の要介護被保険者等に対して、月13単位となった場合は、以下の点数となる。
・ 廃用症候群リハビリテーション料(I)(1単位) 108点
・ 廃用症候群リハビリテーション料(II)(1単位) 88点
・ 廃用症候群リハビリテーション料(III)(1単位) 46点 - 注6 要介護被保険者に対し、 40日を経過してリハをする場合、3か月以内にH003-4に掲げる目標設定等支援・管理料を算定していない場合は、10%の減算となる。
【廃用症候群】診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について分かりやすく解説
診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(通知)≫の翻訳です。
※H001-2 廃用症候群リハビリテーション料 はP385~
- 廃用症候群リハビリテーション料は、基本的動作能力を回復し、ADLの自立を図るために作業療法等を組み合わせ、機能訓練を行った場合に算定する。(PT・OT・STが算定できる)温熱療法などの物理療法のみを行った場合には35点を算定する
- 廃用症候群リハビリテーション料の対象となる患者は以下の通り。
・疾患に伴う安静(治療してなくてもよい)による廃用症候群であり、治療開始時にFIM115以下、BI85以下の状態等のもの
・ほかの疾患(脳卒中など)の患者が廃用症候群を合併し、廃用に対するリハを行ったら廃用症候群リハビリテーション料で算定する - 廃用症候群リハの点数には、徒手筋力検査等の評価・検査料が含まれる
- 廃用症候群リハは、医師の指導監督の下、PT・OT・STが実施した場合に算定し、専任の医師が、直接訓練を実施した場合にあっても、同様に算定できる
- 廃用症候群リハは、PT・OT・STと患者が1対1で行うものである。なお、他の疾患別リハ(運動器や廃用症候群など)の実施単位数を足した数が1日18単位を基準とし、1日最大24単位、週108単位を超えないようにする。
- 廃用症候群リハビリテーション料(Ⅱ)(Ⅲ)で専従(訪問や通所に関与しない)する常勤PTが居る場合、運動療法機能訓練技能講習会を受講しているあん摩マッサージ指圧師は、廃用症候群リハビリテーション料(Ⅲ)の77点を算定できる
- 廃用症候群リハビリテーション料(Ⅱ)(Ⅲ)の施設でPT以外の従事者(看護師やマッサージ師)がリハビリを行う際、PTは訓練を受ける患者の運動機能訓練の内容等を的確に把握しておかなければならない
- PT・OTが シーティングとして、車椅子や座位保持のポジショニングを評価したり、サポートのためのクッションや付属品の選定や調整を行った場合にも算定できる。ただし、単なる離床目的で車椅子上での座位をとらせる場合は算定できない
- 標準的算定日数を超えた患者は1か月に13単位のリハビリ算定ができる。外来患者は介護保険によるリハビリ(訪問リハや通所リハ)の適用があるか評価し、支援を行う。13単位で入院中の患者で要介護被保険者は、40%減算として算定する。ただし、別表第九の八に適応する患者で、別表第九の九に当てはまる場合については、算定日数を超えた場合であっても除外として算定日内の期間と同じようにリハビリができる
- 廃用症候群リハビリテーション料を算定する場合は、廃用症候群に係る評価表(別紙様式22)を用いて毎月評価し、明細書とカルテに記載する
- 早期リハビリテーション加算(1単位30点)は、入院中の患者に1単位以上の個別リハを行った場合に算定できる。また、外来でも地域連携診療計画加算を算定した患者は早期加算可能。もちろん、ベッドサイドで実施した場合も算定できる。
- 初期加算(1単位45点)は、入院中の患者に早期リハビリテーション加算(1単位30点)とは別に算定することができる。
- 月13単位の患者が月の途中で算定日数を超えた場合、算定日数を超えた日以降に実施されたリハビリが13単位以下であればよい
- 要介護被保険者にH003-4に掲げる目標設定等支援・管理料を算定していない場合は、10%の減算となる。これは、標準算定(Ⅰなら180点)に対して適用され、月13単位になった場合(Ⅰなら108点)にも適用される。つまり最大で廃用症候群Ⅰの13単位の場合、1単位が97点になることを意味する
廃用症候群リハビリテーション料Ⅰに関する施設基準について分かりやすく解説
- 脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)を届け出ていること。
- 言語聴覚療法のみの場合、以下のアからエまでの基準を全て満たす場合は、廃用症候群リハビリテーション料(Ⅰ)で算定できる
・(ア) 専任の常勤医師が1名以上勤務していること。
・(イ) 専従の常勤言語聴覚士が3名以上勤務していること。
・(ウ) 遮蔽等に配慮した専用の個別療法室(内法による測定で8平方メートル以上)を有していること。
・(エ) 言語聴覚療法に必要な、聴力検査機器、音声録音再生装置、ビデオ録画システム等の器械・器具を具備していること。 - 脳血管疾患等リハビリテーション料(I)の専従医師、PT、OT、STはそれぞれ廃用症候群リハビリテーション料(I)の専任を兼ねる
廃用症候群リハビリテーション料は、脳血管リハビリテーション料と連動しています。
脳血管Ⅱの施設は、そのまま廃用症候群Ⅱが算定できます。
脳血管Ⅲの施設は、そのまま廃用症候群Ⅲが算定できます。
廃用症候群リハビリテーション料の原本
H001-2 廃用症候群リハビリテーション料
1 廃用症候群リハビリテーション料(Ⅰ)(1単位) 180点
2 廃用症候群リハビリテーション料(Ⅱ)(1単位) 146点
3 廃用症候群リハビリテーション料(Ⅲ)(1単位) 77点
注1 別に厚生労働大臣が定める基準に適合している保険医療機関において、急性疾 患等に伴う安静による廃用症候群の患者であって、一定程度以上の基本動作能力 、応用動作能力、言語聴覚能力及び日常生活能力の低下を来しているものに対し て個別療法であるリハビリテーションを行った場合に、当該基準に係る区分に従 って、それぞれ廃用症候群の診断又は急性増悪から120日を限度として所定点数 を算定する。ただし、別に厚生労働大臣が定める患者について、治療を継続する ことにより状態の改善が期待できると医学的に判断される場合その他の別に厚生 労働大臣が定める場合には、120日を超えて所定点数を算定することができる。
2 注1本文に規定する患者であって入院中のものに対してリハビリテーションを 行った場合は、当該患者の廃用症候群に係る急性疾患等の発症、手術若しくは急 性増悪又は当該患者の廃用症候群の急性増悪から30日を限度として、早期リハビ リテーション加算として、1単位につき30点を所定点数に加算する。
3 別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関において、注1本文 に規定する患者であって入院中のものに対してリハビリテーションを行った場合 は、当該患者の廃用症候群に係る急性疾患等の発症、手術若しくは急性増悪又は 当該患者の廃用症候群の急性増悪から14日を限度として、初期加算として、1単 位につき45点を更に所定点数に加算する。
4 注1本文の規定にかかわらず、注1本文に規定する患者であって、要介護被保 険者等以外のものに対して、必要があってそれぞれ廃用症候群の診断又は急性増 悪から120日を超えてリハビリテーションを行った場合は、1月13単位に限り算 定できるものとする。
5 注1本文の規定にかかわらず、注1本文に規定する別に厚生労働大臣が定める 患者であって、入院中の要介護被保険者等に対して、必要があってそれぞれ廃用 症候群の診断又は急性増悪から120日を超えてリハビリテーションを行った場合 は、1月13単位に限り、注1に規定する施設基準に係る区分に従い、次に掲げる 点数を算定できるものとする。 イ 廃用症候群リハビリテーション料(Ⅰ)(1単位) 108点 ロ 廃用症候群リハビリテーション料(Ⅱ)(1単位) 88点 ハ 廃用症候群リハビリテーション料(Ⅲ)(1単位) 46点
6 注1本文に規定する患者(要介護被保険者等に限る。)に対し、それぞれ廃用 症候群の診断又は急性増悪から40日を経過した後に、引き続きリハビリテーショ ンを実施する場合において、過去3月以内にH003-4に掲げる目標設定等支 援・管理料を算定していない場合には、所定点数の100分の90に相当する点数に より算定する。
H001-2 廃用症候群リハビリテーション料
(1) 廃用症候群リハビリテーション料は、別に厚生労働大臣が定める基準に適合している保険医療機関において算定するものであり、基本的動作能力の回復等を通して、実用的な日常生活における諸活動の自立を図るために、種々の運動療法、実用歩行訓練、日常生活活動訓練、物理療法、応用的動作能力、社会的適応能力の回復等を目的とした作業療法等を組み合わせて個々の症例に応じて行った場合に算定する。なお、マッサージや温熱療法などの物理療法のみを行った場合には第2章特掲診療料第9部処置の項により
算定する。
(2) 廃用症候群リハビリテーション料の対象となる患者は、急性疾患等に伴う安静(治療の有無を問わない。)による廃用症候群であって、一定程度以上の基本動作能力、応用動作能力、言語聴覚能力及び日常生活能力の低下を来しているものであること。「一定程度以上の基本動作能力、応用動作能力、言語聴覚能力及び日常生活能力の低下を来しているもの」とは、治療開始時において、FIM 115 以下、BI 85 以下の状態等のものをいう。区分番号「H000」心大血管疾患リハビリテーション料、区分番号「H0
02」運動器リハビリテーション料、区分番号「H003」呼吸器リハビリテーション料、区分番号「H007」障害児(者)リハビリテーション料又は区分番号「H007-2」がん患者リハビリテーション料の対象となる患者が廃用症候群を合併している場合、廃用症候群に関連する症状に対してリハビリテーションを行った場合は、廃用症候群リハビリテーション料により算定する。
(3) 廃用症候群リハビリテーション料の所定点数には、徒手筋力検査及びその他のリハビリテーションに付随する諸検査が含まれる。
(4) 廃用症候群リハビリテーション料は、医師の指導監督の下、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士の監視下に行われたものについて算定する。また、専任の医師が、直接訓練を実施した場合にあっても、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が実施した場合と同様に算定できる。
(5) 廃用症候群リハビリテーション料を算定すべきリハビリテーションは、1人の従事者が1人の患者に対して重点的に個別的訓練を行う必要があると認められる場合であって、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士と患者が1対1で行うものとする。 なお、当該リハビリテーションの実施単位数は、従事者1人につき1日 18 単位を標準とし、週 108 単位までとする。ただし、1日 24 単位を上限とする。また、当該実施単位数は、他の疾患別リハビリテーション及び集団コミュニケーション療法の実施単位数を合わせた単位数であること。この場合にあって、当該従事者が心大血管疾患リハビリテーションを実施する場合には、実際に心大血管疾患リハビリテーションに従事した時間 20 分を1単位とみなした上で計算するものとする。
(6) 廃用症候群リハビリテーション料(Ⅱ)の届出を行った保険医療機関(専従する常勤の理学療法士が2人以上勤務しているものに限る。)又は廃用症候群リハビリテーション料(Ⅲ)の届出を行った保険医療機関(専従する常勤の理学療法士が勤務している場合に限る。)において、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士以外に、運動療法機能訓練技能講習会を受講するとともに、定期的に適切な研修を修了しているあん摩マッサージ指圧師等の従事者が訓練を行った場合については、当該療法を実施するに当たり、医師
又は理学療法士が事前に指示を行い、かつ事後に当該療法に係る報告を受ける場合であって、(1)から(5)までのいずれにも該当する場合に限り、廃用症候群リハビリテーション料(Ⅲ)の所定点数を算定できる。
(7) 廃用症候群リハビリテーション料(Ⅱ)又は(Ⅲ)を届け出ている施設で、看護師、あん摩マッサージ指圧師等、理学療法士以外の従事者が理学療法を行う場合については、理学療法士は医師の指導監督の下に訓練を受ける患者の運動機能訓練の内容等を的確に把握すること。
(8) 理学療法士又は作業療法士等が、車椅子上での姿勢保持が困難なために食事摂取等の日常生活動作の能力の低下を来した患者に対し、いわゆるシーティングとして、車椅子や座位保持装置上の適切な姿勢保持や褥瘡予防のため、患者の体幹機能や座位保持機能を評価した上で体圧分散やサポートのためのクッションや付属品の選定や調整を行った場合にも算定できる。ただし、単なる離床目的で車椅子上での座位をとらせる場合は算定できない。
(9) 標準的算定日数を超えた患者については、「注4」及び「注5」に規定するとおり、1月に 13 単位に限り廃用症候群リハビリテーション料の所定点数を算定できる。なお、その際、入院中の患者以外の患者にあっては、介護保険によるリハビリテーションの適用があるかについて、適切に評価し、患者の希望に基づき、介護保険によるリハビリテーションサービスを受けるために必要な支援を行うこと。また、入院中の患者であって、介護保険法第 62 条に規定する要介護被保険者等であるものについては、「注5」に規定する点数をそれぞれの区分に従い算定する。ただし、特掲診療料の施設基準等別表第九の八に掲げる患者であって、別表第九の九に掲げる場合については、標準的算定日数を超えた場合であっても、標準的算定日数内の期間と同様に算定できるものである。なお、その留意事項は以下のとおりである。
ア 特掲診療料の施設基準等別表第九の八第一号に規定する「その他別表第九の四から別表第九の七までに規定する患者であって、リハビリテーションを継続して行うことが必要であると医学的に認められるもの」とは、別表第九の四から別表第九の七までに規定する患者であって、リハビリテーションを継続することにより状態の改善が期待できると医学的に認められるものをいうものである。
イ 特掲診療料の施設基準等別表第九の八に規定する「加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病の者」とは、要介護状態又は要支援状態にある 40 歳以上の者であって、その要介護状態又は要支援状態の原因である身体上又は精神上の障害が、介護保険法第7条第3項第2号に規定する特定疾病によって生じたものであるものをいう。
(10) 廃用症候群リハビリテーション料を算定する場合は、廃用症候群に係る評価表(別紙様式 22)を用いて、月ごとに評価し、診療報酬明細書に添付する又は同様の情報を摘要欄に記載するとともに、その写しを診療録に添付すること。
(11) 「注2」に掲げる加算は、当該施設における急性疾患等の発症、手術若しくは急性増悪又は廃用症候群に係る急性増悪後早期からのリハビリテーションの実施について評価したものであり、入院中の患者に対して1単位以上の個別療法を行った場合に算定できる。また、訓練室以外の病棟(ベッドサイドを含む。)で実施した場合においても算定することができる。
(12) 「注3」に掲げる加算は、当該施設における急性疾患等の発症、手術若しくは急性増悪又は廃用症候群に係る急性増悪後、より早期からのリハビリテーションの実施について評価したものであり、入院中の患者に対して「注2」に掲げる加算とは別に算定することができる。
(13) 「注4」及び「注5」に掲げる標準的算定日数を超えてリハビリテーションを継続する患者について、月の途中で標準的算定日数を超える場合においては、当該月における標準的算定日数を超えた日以降に実施された疾患別リハビリテーションが 13 単位以下であること。
(14) 「注6」における「所定点数」とは、「注1」から「注5」までを適用して算出した点数である。
医科診療報酬点数表に関する事項 ≫
P385~
【施設基準】
第 41 の2 廃用症候群リハビリテーション料(Ⅰ)
1 廃用症候群リハビリテーション料(Ⅰ)に関する施設基準
(1) 脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)を届け出ていること。なお、言語聴覚療法のみを実施する保険医療機関で、第 40 の1の(1)から(4)までのいずれかを満たさず、(5)のアからエまでを全て満たすことで脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)の基準を満たしたものについては、言語聴覚療法のみについて廃用症候群リハビリテーション料(Ⅰ)を算定できる。
(2) 脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)の施設基準における専任の医師、専従の理学療法士、専従の作業療法士及び専従の言語聴覚士は、それぞれ廃用症候群リハビリテーション料(Ⅰ)の専任者又は専従者を兼ねるものとする。
2 初期加算に関する施設基準
当該保険医療機関にリハビリテーション科の常勤の医師が1名以上配置されていること。なお、週3日以上常態として勤務しており、かつ、所定労働時間が週 22 時間以上の勤務を行っているリハビリテーション科の非常勤医師を2名以上組み合わせることにより、常勤医師の勤務時間帯と同じ帯時間に当該医師が配置されている場合には、当該基準を満たしていることとみなすことができる。
3 届出に関する事項
脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)の届出を行っていればよく、廃用症候群リハビリテーション料(Ⅰ)として特に地方厚生(支)局長に対して、届出を行う必要はないこと。