BBS(バーグバランススケール)の実施方法とカットオフを新人でも分かりやすく解説!




BBS(Berg Balance Scale/バーグバランススケール)は対象のバランス能力を客観的に評価するために必要な検査スケールです。

実際にバーグバランススケールを行うにはそれなりの準備とコツが必要なのですが、その手順をしっかり守れば安全に、正確に対象者のバランス能力を把握することができるんです。

この記事通りにやれば新人でも、学生でも安全で正確にバーグバランススケールを実施できる!

というくらい丁寧に解説しますので、ぜひ参考にしてください。
実際に、ぼくのところに来る学生さんにこの記事を読んでもらっていますが、時間内(大体20分)にできなかった人は1人もいません。

また、評価結果から問題点を抽出するのも、さほど苦労せずできていました。
注意点と準備するものを参考に、安全第一で実施してみてください。

 

キム兄
キム兄

バーグバランススケールは難しいイメージかもだけど、記事の通りにやったら簡単に出来るから安心していいよ!

 

 

BBS(Berg Balance Scale/バーグバランススケール)の特徴

バーグバランススケールは

  1. 椅子坐位からの立ち上がり
  2. 立位保持
  3. 座位保持
  4. 着座
  5. 移乗動作
  6. 立位保持
  7. 閉脚立位保持
  8. 両手前方リーチ
  9. 拾い上げ
  10. 振り返り
  11. 360度方向転換
  12. 踏み台昇降
  13. タンデム立位
  14. 片脚立位

の14項目から構成されています。

いまから、評価を実施するにあたり注意点を記載していきます。
すぐに評価項目を見たい方はここをクリックすれば評価項目まで一気に飛ぶことができます。

 

バーグバランススケールの点数方式

各項目は4点満点で、合計56点満点(最低0点)で評価します。

 

バーグバランススケールを実施する際の注意点

バーグバランススケールは対象の身体機能を十分に把握した状態で実施します

  • 立てるかな?
  • 歩けるかな?
  • 転ばないかな?

そんな状況で実施してはいけません。

バーグバランススケールを実施する際は、ある程度の患者の身体機能評価が済んだ状態で実施するのがベストです。

 

後輩さん
後輩さん

Step:10の振り返り動作は2点くらいかもしれない…

そういった予想が立てられるレベルまで評価し、相手のことを理解しておく必要があります。

どうなるか分からないから評価をするのでなく、こうなると予想したことを裏付けするために評価をしましょう。

ですので、バーグバランススケールは評価の優先順位としては、かなり下の方になります。
バーグバランススケールを実施するためには、対象者情報やその他の評価を実施し、データを十分集めたうえで実施しましょう。

そうすることで、転倒などの危険性も低くなります。

 

バーグバランススケールの使用方法

この記事では各評価項目の目的も含めて記載しています。

各セクションには

  1. 対象者が行うべき行動(Step1:立ち上がり などと記載)
  2. この評価項目で準備するもの(【道具】で記載)
  3. 理学療法士からの指示
  4. この検査をする目的
  5. 評価項目(4~0点で記載。対象の点数に○を付けていく)

の順で並んでいます。

 

ぜひコピーして臨床の現場で使用してみてください。
Step1~14まで順番に実施していき、実際に対象ができた数字に○を付けていきます。
これが実際の点数です。

全ての点数の合計をだし、カットオフと照らし合わせることで対象のおおよそのバランス能力がわかります。

 

バーグバランススケールを実施する場所を確保しよう

評価するためには最低でも3m四方程度の広さが必要です。
どこで、どの評価をするのかあらかじめシュミレーションしておき、実行しましょう。

また、患者の体調に十分配慮し、バイタルチェックなどは済ましておきます。

14項目と長丁場なので、無理に全部やろうとせず、途中で休憩を入れたり、別日に実施するなどの配慮が必要です。

 

それでは、評価項目をコピーしたプリントを用意し、以下のものを準備しましょう。

 

バーグバランススケールを実施する際に準備するもの

  1. 評価用紙(この記事をコピーしてもOK)
  2. 定規
  3. ストップウォッチ
  4. 階段などの段差
  5. 椅子(肘置きがあって良い)
  6. 拾い上げるためのスリッパ

 

 

バーグバランススケールの評価項目

座位⇔立位動作バランス(5項目)

Step:1 立ち上がり(椅子坐位からの立ち上がり)

  • 【道具】使用する椅子は高さ40~42cmの一般的な物を使用。肘置きはあって構わない
  • 【PTからの指示】:手を使わず立って下さい
  • 【目的】座位から立ち上がる際の重心の移動を上手くコントロールできるか

4:立ち上がり可能
3:手を用いれば一人で立ち上がり可能
2:数回試した後、手を用いて立ち上がり可能できない
1:立ったり、平衡をとるために最小限の介助が必要
0:立ち上がりに中等度ないし高度な介助が必要

 

step2:立位保持

  • 【道具】ストップウォッチを使用
  • 【PTからの指示】つかまらずに 2 分間立っていてください
  • 【目的】立位時に起こる身体動揺をコントロールできるか

4:安全に 2 分間立位保持可能
3:監視下で 2 分間立位保持可能
2:30 秒間立位保持可能
1:30 秒間立位保持に数回の試行が必要
0:介助なしには 30 秒間立っていられない

【POINT!】
2分間安全に立位保持できれば、坐位保持の項目は満点とし、「4 坐り(立位から坐位へ)」の項目にすすむ

 

Step3:座位保持(両足底を床に接地し、背もたれによりかからない)

  • 【道具】椅子もしくはベッド端座位。ストップウォッチで測る
  • 【PTからの指示】手を使わずに2 分間座っていて下さい
  • 【目的】座位時に起こる身体動揺をコントロールできるか

4:安全確実に 2 分間坐位をとることが可能
3:監視下で 2 分間坐位をとることが可能
2:30 秒間坐位をとることが可能
1:10 秒間坐位をとることが可能
0:介助なしでは 10 秒間坐位をとることが不可能

 

Step4:座る(立位から座位)

  • 【道具】椅子もしくはベッド端座位。ストップウォッチで測る
  • 【PTからの指示】手を使わずに座ってください
  • 【目的】座る際の前方向への重心コントロールができるか

4:ほとんど手を使用せずに安全に坐ることが可能
3:両手でしゃがみ動作を制御する
2:両下腿背側を椅子に押しつけてしゃがみ動作を制御する
1:坐れるがしゃがみ動作の制御ができない
0:介助しないとしゃがみ動作ができない

 

Step5:トランスファー(移乗動作)

  • 【道具】車椅子は普段使用しているものを使用。車椅子を使用していない場合は肘置き付きの椅子でOK
  • 【PTからの指示】手を使わずに車椅子からベッドに移ったら、また車椅子へ戻って下さい
  • 【目的】立ち上がりと移乗という2軸の重心コントロールができるか

4:ほとんど手を使用せずに安全にトランスファーが可能
3:手を十分に用いれば安全にトランスファーが可能
2:言葉での誘導もしくは監視があればトランスファーが可能
1:トランスファーに介助者 1 名が必要
0:2 名の介助者もしくは安全面での監視が必要

 

立位バランス(3項目)

Step6:立位保持(閉眼保持)

  • 【道具】ストップウォッチ
  • 【PTからの指示】目を閉じて 10 秒間立っていて下さい
  • 【目的】視覚の代償を用いない重心コントロールができるか

4:安全に 10 秒間閉眼立位可能
3:監視のもとで 10 秒間閉眼立位可能
2:3 秒間は立位保持可能
1:閉眼で 3 秒間立位保持できないが、ぐらつかないで立っていられる
0:転倒しないよう介助が必要

※Step6.7.8の項目は、連続して実施するとよい。

 

Step:7立位保持(両足を揃えた立位保持)内果を合わせればOK

  • 【道具】ストップウォッチを使用
  • 【PTからの指示】足を揃えて、つかまらずに1分間立っていて下さい
  • 【目的】狭い支持基定面で重心コントロールできるか

4:一人で足を揃えることができ、1 分間安全に立位可能
3:一人で足を揃えることができ、1 分間監視
2:一人で足を揃えることはできるが、30 秒立位は不可能
1:開脚立位をとるために介助が必要であるが、足を揃えて 15 秒立位可能
0:開脚立位をとるために介助が必要で、15 秒立位保持不可

※Step6.7.8の項目は、連続して実施するとよい。

 

Step8:両手前方リーチ(上肢を前方へ伸ばす動作)

  • 【道具】定規
  • 【PTからの指示】両手を 90°上げ、指を伸ばした状態でできるだけ前に手を伸ばして下さい
    測定者は、被験者が 90°に上肢を上げたときに指先の先端と同等の部分に30cm定規を当てる。
    前方に伸ばしている間、定規に指先が触れないようにする。
    最も前方に傾いた位置で指先が届いた距離を記録する。
    ※必ずしも壁際でやる必要はない。
  • 【目的】意図的な重心移動ができるか

4:確実に 25 ㎝以上前方へリーチ可能
3:12.5 ㎝以上安全に前方へリーチ可能
2:5 ㎝以上安全に前方へリーチ可能
1:監視があれば前方へリーチ可能
0:転倒しないように介助が必要

※Step6.7.8の項目は、連続して実施するとよい

 

立位からのバランス動作(6項目)

Step9:拾い上げ(床から物を拾う)

  • 【道具】スリッパ
  • 【PTからの指示】足の前にある靴(あるいはスリッパ)を拾い上げて下さい
  • 【目的】しゃがむ・手を伸ばす・立ち上がるという3つの複合的なバランスを見る

4:安全かつ簡単に靴(あるいはスリッパ)を拾い上げることが可能
3:監視があれば靴(あるいはスリッパ)を拾い上げることが可能
2:自力で平衡を保ったまま 2.5~5 ㎝のところに置いたスリッパまでリーチできるが、拾い上げることはできない
1:検査中監視が必要であり、拾い上げることもできない
0:転倒しないように介助が必要で、検査ができない

※Step9.10.11の項目は、連続して実施するとよい。

 

Step10:振り返り(左右の肩越しに後ろを振り向く)

  • 【道具】使用せず
  • 【PTからの指示】左から後ろを振り向いて下さい。次に右から後ろを振り向いて下さい
  • 【目的】水平軸での動きと、左右の足部への重心移動ができるか

4:上手に体重移動しながら、両方向から振り向ける
3:一方向からのみ振り向きができる。もう一方向では体重移動が少ない
2:横を向けるだけだが、バランスは保てる
1:振り向く動作中に監視が必要
0:転倒しないように介助が必要

※Step9.10.11の項目は、連続して実施するとよい。

 

Step11:360°の方向転換(その場で1 回転)

  • 【道具】ストップウォッチ
  • 【PTからの指示】その場で1 周回って下さい。いったん止まり、その後反対方向に 1 周回って下さい
  • 【目的】重心移動とステップによる支持基底面の移動に反応できるか

4:4 秒以内に両方向安全に 1 周回ることが可能
3:4 秒以内に一方向のみ安全に 1 周回ることが可能
2:ゆっくりとなら 1 周回ることが可能
1:間近での監視が必要か、言葉での手がかりが必要
0:1 周するのに介助が必要

※Step9.10.11の項目は、連続して実施するとよい。

 

Step:12:踏み台昇降

  • 【道具】台の高さは12~20cmを使用。10cmでは低すぎる。ストップウォッチを使用
  • 【PTからの指示】台の上に足を交互にのせて下さい。4 回ずつ行いましょう
  • 【目的】重心移動とステップによる前後方向の支持基底面の移動に反応できるか

4:支持なしで安全にかつ 20 秒以内に 8 回足のせが可能
3:支持なしで 20 秒以上必要であるが、完全に 8 回足のせが可能
2:監視下であるが、介助不要で、完全に 4 回足のせが可能
1:最小限の介助で、完全に 2 回以上の足のせが可能
0:転倒しないよう介助が必要。または試行不可能

 

Step13:タンデム立位(片足を前に出した立位保持)

  • 【道具】ストップウォッチ
  • 【PTからの指示】一方の足をもう片方の足のすぐ前にまっすぐ置いて下さい。もしできないと感じたならば、前になっている足の踵を、後ろになっている足のつま先から十分に離れたところに置いてみて下さい
    ※実際にPTが動作をして示す必要があります。また、動作が出来ない可能性のある人にはすぐに掴まれるものを準備しましょう。
  • 【目的】横方向の指示基底面の減少に反応できるか

4:単独で継ぎ足を取ることができ、30 秒保持可能
3:単独で足を別の足の前に置くことができ、30 秒保持可能
2:単独で足をわずかにずらし、30 秒保持可能
1:検査姿勢をとるために介助を要するが、15 秒保持可能
0:足を出すとき、または立っているときにバランスを崩してしまう

 

Step14:片足立位

  • 【道具】ストップウォッチ
  • 【PTからの指示】つかまらずにできるだけ長く片足で立っていて下さい
  • 【目的】狭い指示基底面内にうまく重心線を落とせるか

4:単独で片足を上げ、10 秒以上保持可能
3:単独で片足を上げ、5~10 秒保持可能
2:単独で片足を上げ、3 秒もしくはそれ以上保持可能
1:片足を上げることはできるが、片足立ちを 3 秒保持することができない
0:試行不可能、もしくは転倒予防に介助が必要

 

カットオフ値

最低点:0点 最高得点:56点

  • 46点以上  病棟内自立レベルのバランス能力あり
  • 36点以上  病棟内見守りレベルのバランス能力あり

 

臨床経験から、合計得点が52点程度あれば屋外歩行が自立していくようなイメージです。
46点を越えたら一緒に屋外散歩に行き、注意点などを指導しながら何度か実施します。

屋外歩行を継続する事で、BBSの点数自体も上昇するので、屋外歩行はどんどん取り入れていくべきだと考えています。

 

バーグバランススケールの実施方法を動画でおさらい!

英語ですが、言ってることはなんとなく理解できると思います。


こちらの動画はみやすいのでおすすめ!

 

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今より良い職場への転職|実際に試した転職サイト紹介

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