理学療法士と作業療法士って何が違うの?
健康運動指導士って理学療法士と何が違うの?
【この記事で分かること】
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理学療法士、作業療法士、健康運動指導士の仕事と資格
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おすすめの資格
理学療法士と作業療法士はどちらもリハビリテーションの専門家として、国家資格を持ち医師の指示の元、患者さんの機能回復を行うスペシャリストです。
PT・OTと呼ばれていますが、似ているようで異なる役割の違いを説明します。
そして、民間資格である運動療法士についても、説明していきます。
理学療法士と作業療法士
理学療法士と作業療法士のリハビリの仕事
理学療法士も作業療法士も、リハビリテーションを中心に患者の機能回復や、自宅での生活に向けてリハビリをする専門家です。
理学療法士のことを『動作のスペシャリスト』と呼ぶよ!
- 寝る
- 起きる
- 座る
- 立つ
といった、日常で我々が動いている動作を紐解き、細分化して分析、修正することで動かしやすい身体造りを行う職業。
マッサージや運動のことを運動療法といい、それと同時に電気や温熱などを利用し、治療にあたる『物理療法』を駆使し、痛みを和らげる手助けをしています。
▼物理療法についてはこちら▼
作業療法士は、日常生活の基本的な活動の中から、その作業を紐解き
- 絵画
- 手芸
- 工作
などを通して日常生活活動を安全に、そして精力的に参加できるようサポートする職業。
作業療法士は『作業のスペシャリスト』で、身体機能から精神状況まで幅広いアプローチを実施していきます。
理学療法士と作業療法士の真骨頂
理学療法士も作業療法士も基本的な目的は同じです。
無意識の動作をいかに意識下に置き、その人に合ったやりやすい方法を見つけ出す
例えば、理学療法士の考える『歩行』
- 最初に地面に接地するのはどこか
- 膝はどのタイミングで何回曲がればよいか
- 右足を振り出すのに必要な筋肉はどれか
このように普段、無意識でやっていることを把握し、どこが良くないかというのを確認し修正していくことをしています。
例えば作業療法士の考える『更衣』
- どのような服を選べばよいか
- どちらの手から通すのか
- ボタンをはめるにはどんな能力が必要か
理学療法士も作業療法士も、いままで無意識でやっていたことを分析し、患者に投影することでその動作や作業をできるようにすることを目的としています。
もちろん、それ以外にも様々な技術や知識を活かし、患者さんが生活できるようにサポートしているんです。
健康運動指導士って何?仕事や役割とは?
健康運動指導士は民間の資格ですが、運動療法を実施できます。
主に、糖尿病などの生活習慣病の方や、その予備軍、そしてロコモティブシンドローム(運動器不安定症)の方を対象に全身運動を実施。
その人の生活に合った運動を処方し、実施します。
健康運動指導士は指定された講義を受ける事で取得することができ、合格率も100%に近いので、理学療法士に比べると取得しやすいといえますね。
ぼくも持ってたよ!活躍の場はスポーツクラブなど!
難しいですけどね!
理学療法士と運動療法士、どちらがおすすめ?
理学療法士:国家資格/更新なし/最低3年の教育が必要/合格率85%
健康運動指導士:民間資格/5年ごとの更新/講習会への参加/合格率ほぼ100%
どちらがおすすめか?とは一概に言えませんが、活躍の場を病院に求めるか、スポーツジムや介護施設に求めるかで異なります。
最近は健康運動指導士の活躍の場も広がってきているので、チェックしてみては?
まとめ:理学、作業療法士、健康運動指導士も目的はおなじ
理学療法士も作業療法士も健康運動指導士も、最終的な目的は『患者さんを安全に生活できるようにサポートすること』となります。
健康運動指導士は、どちらかというと予防や体力づくり寄りだけど理学療法士もおなじだよ
その目的を達成するためにアプローチが異なるだけです。
理学療法士が身体能力を向上させ、作業療法士がその機能を最大限に使って生活能力を上げる。
このように、療法士たちは協力し合い、患者の生活を獲得していく仕事です。