とりあえず3年の3年が過ぎました。
理学療法士として就職して3年目…そろそろ転職を考える人も多いのではないでしょうか。
理学療法士3年目で辞める人が多い理由や、とりあえず3年で転職したほうがいい理由をお伝えします。
他にもトラブルなく退職する方法や収入をアップさせるためのコツもご紹介します。
はじめて転職する方も多いと思いますので、是非参考にしてください。
理学療法士が3年目で辞める人が多い理由
給料が上がらない
理学療法士として3年目。
この時期の転職理由として特に多いのが「給料」についてです。
新人のときよりスキルも経験もアップし、それなりに仕事も任され始めてくる時期ですが、業務量と給料が釣り合っていないと感じる時期でもあります。
特に理学療法士は昇給が少ない職場が多く、多くても5000円、少なければ0円という職場もあるのではないでしょうか。
私が新人で入職した職場の昇給はたったの500円でした。
3年頑張って働いても、たったの1500円しか給料が上がらないんですよ。
クソじゃないですか。
しかも学生時代よりは確実に収入は増えているので、所得税も増えます。
そうすると1年目より確実に手取り額は減ってしまうんですよね。
まわりの友人たちは順調に昇給している人もいるので、この職場で本当にいいのかと疑問に思う時期でもあります。
3年目にもなると「やりがい」だけではやっていけないんですよ。
いい家に住みたいし、車も欲しいし彼女とも出かけたい。
そんな思いから、もう少し給料の高い職場に転職したいと思うのは必然だと思います。
今の職場で成長できる見込みがない
勤務先によって環境は異なります。
よくあるのが「指導者がいない」ような職場。
私の職場がそうで、主任が5年目のスタッフだったんですよね。
教育体制も整っていないので、基礎的なスキルが伸びないんです。
このままここで働いても大丈夫なのか?という焦りが転職を考えさせます。
成長できない職場に長居する意味はありません。
また、患者の質も大きく関係してきます。
私は整形外科クリニックだったので、なんだか暇そうな近所の爺さん婆さんがマイクロ波を当てながらおしゃべりしたり、理学療法士をマッサージ師代わりにしたり。
本当に疾患で生活に困っている人がすくないなぁ、と毎日思っていました。
そんな人たちの為に資格を取った訳じゃないですし、本当に困っている人の役に立ちたいという思いもあり、転職を決意しました。
教育体制がなく基礎がないまま経験年数だけが上がっていく理学療法士は本当に不幸です。
3年目の理学療法士は、そういった「成長」に敏感に反応する時期でもあるんです。
ほかの分野も経験してみたい
私は整形外科クリニックに勤めていましたが、主な疾患は整形外科です。
しかも変形性膝関節症と肩関節周囲炎が9割を占めます。
毎日毎日同じような疾患を担当していると「ほかの分野も見てみたい」という気持ちになります。
当時は慢性期の整形外科の高齢者ばかり見ていたので、もっといろいろな疾患で治療効果を実感できる仕事をしたいと考えていました。
もちろん同じ仕事が悪いというわけではなく、1つの分野に突出した仕事を3年間で経験できたので、これからは他の分野も経験したいと思う。
そんなことを考えるようになるのが3年目の時期なんです。
3年目の時期は好奇心も旺盛ですし、若いです。
1つの職場に捕らわれず、いろいろな経験を積んだほうが良いと思います。
1つの職場にずっと固執していると、あまり良いことはありません。
それでいいなら別にいいんですが、そう思わない人が多数いるってことです。
転職できるチャンスは3年目が一番
3年目の理学療法士はかなり需要があります。
新人よりも知識や経験があり、5年目よりも考えが凝り固まっていない。
しかも若い。
柔軟に対応出来て、しかも即戦力として数えられるのが3年目の理学療法士なんです。
どんな病院でも、新卒1年目で辞めてしまう理学療法士は必ずいます。
そうすると患者のリハビリが回らないので、すぐにでも戦力になる理学療法士が欲しくなります。
でも即戦力とはいえ、そこに10年目の理学療法士をポンと配属するわけにもいきません。
給料も高いですし、雇う側にもリスクがあります。
そうすると、一番雇いやすいのが3年目の理学療法士ということになります。
実はみんなが想像しているよりも3年目理学療法士を求めている職場は結構あります。
2年目だと不採用になる職場も、3年目だと採用される例もあります。
3年目の理学療法士って、結構需要があるんですよね。
3年目理学療法士の転職の注意点
転職活動は誰にも言わない
恐らくあなたは初めての転職活動で不安だと思います。
次にどんな職場にすべきか、どこを重点的に考えればいいのか分かりませんよね。
転職活動の不安を、誰かに相談したいと考えるかもしれませんが、できるだけ隠密に行動することをおすすめします。
もしも転職しようとしていることが職場の誰かに知られると、その話が出回って上司の耳にも入るかもしれません。
転職活動をしていることを上司に知られると、引き留められたり、最悪の場合は嫌がらせを受けたりもします。
なんならボーナスの査定にも悪影響を及ぼすかも。
転職活動をする際は、絶対に職場の人に悟られないようにしてください。
職場の人に相談するのもダメだし、SNSに投稿するのも控えたほうが良いです。
転職活動をしていることを職場のスタッフに知られても、絶対にメリットはありません。
私は誰にも言わずに転職活動をし、転職先が決まってから主任に報告しました。
すると、じつは私以外にも1人、退職の希望を出していることが発覚したんです。
もしも転職先が決まる前に主任に転職活動がバレていたら、引き留めにあっていたかもしれません。
少し引き留められましたが、転職先が決まっていたのでそのまま退職しましたけどね。
まぁ何があるか分からないので、転職活動中は誰にも言わないほうが良いと思います。
転職を決めたらすぐに行動する
転職を決めたら、すぐに行動したほうが良いです。
「転職活動する時間がない」「そこまで嫌な職場じゃないし、すぐに辞めなくてもいいや」などと理由を付けて先延ばしにしていると、ドンドンと時間が経って辞めるに辞められなくなってしまいます。
転職しようと思ったのには、何か理由があるはずです。
転職活動が面倒だからなどと理由を付けて先延ばしにすると、今度は転職しないことを正当化し始めます。
「まだ3年目だしもう少し勤めようかな」「周りの人も頑張ってるし、もう少し頑張ろうかな」
こういう考えが出てくるとヤバいです。
2年以上もその職場で働いて、成長の実感や給与のアップが見込めなかったから転職しようと思ったんですよね?
たとえもう少し今の職場で働いたとしても、果たしてあなたにとってメリットはあるのでしょうか?
もちろん、今の経験はとても大切な経験値として見につきますが、1日でも早く次の職場で新しい活動を始めたほうが得策です。
絶対にやってはいけないのは「もっと早く転職活動をしておけばよかった…」と後悔することです。
なぜ転職しようと思ったのか?もう一度よく考えてみてください。
私はすぐにでも仕事を辞めたかったので素早く活動しましたが、それでも転職するまでに半年も時間がかかりました。
転職活動は時間がかかります。
先延ばしにしてるとすぐに4年目、5年目になってしまい、最も需要のある3年目を逃してしまいますよ。
3年目の理学療法士の転職は転職サイトを使うのが有効
3年目の転職活動はネガティブなものでなく、ポジティブなものです。
積極的に転職して良いと思いますし、実際に私も転職して良かったと本当に思っています。
でも、やっぱり働きながら転職活動をするのは大変です。
求人票を見比べて、見学と面接の予約を取って実際に病院に出向く。
しかも土日はやってない場合が多いので平日に有給を取っていかなければなりません。
なかなか1人で転職活動をするのは大変なので、転職活動に少しでも不安がるなら転職サイトを使ってみることをおすすめしています。
転職サイトではキャリアアドバイザーと呼ばれる担当者がつき、転職のサポートをしてくれます。
こちらの希望条件を伝えれば、通勤範囲から求人票を探し出し、給与交渉、見学や面接の日時の設定までやってくれます。
さらに希望すれば、履歴書や職務経歴書の添削、面接対策もやってくれます。
場合によっては、面接にキャリアアドバイザーが同行してくれるので心強いですよね。
履歴書の作成や面接に不安があるなら、絶対転職サイトを使うべきです!
特に3年目の理学療法士で「自分のアピールポイントがない」という人は転職サイトを利用した方が転職は楽になります。
実際に私も転職サイトを活用し、思ったよりも好条件の職場に転職することが出来ました。
3年目で転職に不安があるならとにかく一度登録してキャリアアドバイザーと話してみることをおすすめします。
私が利用したのはPT・OT・ST WORKERという転職サイトです。
PT・OT・ST WORKERは全国対応で、求人も多く、アドバイザーの方も迅速に対応してくれました。
私は担当者とLINEで情報交換をしていたので、うざったい電話もないし自分の都合のいいタイミングで返信ができるのすごく助かりました。
まずは相談だけでもいいので、一度話を聞いてもらえば3年目でもきっと転職できることがわかるでしょう。
辞める時にトラブルにならない方法
辞める3か月前には上司に伝えておく
転職先が決まり、退職の意思が固まったら上司に伝えます。
その際、直前に伝えるとトラブルの原因になるので、できれば3か月程度前に伝えておくと良いです。
法律的には2週間前に伝えれば良いことになっていますが、それではあまりにも急すぎます。
患者さんの引継ぎや、他業務の振り分け、また新しく理学療法士を採用をする必要があるのかも決める必要があります。
できれば3か月、最低でも2か月くらい前に伝えておけばトラブルになりません。
余裕をもって上司に報告するようにしましょう。
引継ぎをしっかりやる
患者さんの引継ぎも、しっかりやっておく必要があります。
対処できる書類業務などもやっておくと、後任者の負担が減ります。
引継ぎをするセラピストと一緒にリハビリに入ったりすると安心して引継ぎができると思います。
口頭指示のみだけでなく、フォロー表などを作成して患者の特徴や介入方法などを書面に残しておくのも良いですね。
また、臨床以外の業務も書面で残しておくと後任者が仕事しやすくなります。
できれば指南書やマニュアルを作成しておくことをおすすめします。
理学療法士3年目が転職で収入アップさせるコツ
希望年収は多めに伝える
収入をアップさせるには、希望年収や希望月収を多めに伝える事です。
あたりまえかと思うかもしれませんが、これが出来ない人が非常に多いんです。
今の年収が350万円、総支給額が25万円くらいだったら、それに5万円くらい上乗せすると丁度良い感じになります。
基本的には「年収は50万円アップ」「月収は5万円アップ」を目標に転職活動をしてみてください。
え?そんなに引き上げても大丈夫かって?
そんなの知ったこっちゃありません。
その金額を払うのは企業側なので、あなたではありません。
いままでの年収に不満があって転職するんですから、あなたの希望額はしっかりと伝えたほうがいいです。
それで転職活動の期間が惟てしまったとしても、妥協すべきではありません。
お金に関しては妥協しないほうが良いです。
欲を言えば、理学療法士の平均年収が400万円なので、年収400万円以上じゃないと転職しない!というくらいの意思を持っても良いと思います。
私は年収400万円以上を目標に3年目で転職し、実際には420万円くらいの収入を得ました。
年収は妥協しちゃだめですよ。
PT・OT・ST WORKERなどの転職サイトを使う際も、最初の電話で希望年収を聞かれると思います。
そこで、今の年収と同じくらいの金額を提示してはいけません。
無理だと思われても、自分の希望年収をしっかりと伝えてください。
というか、400万円以上は貰わないと転職する意味はないですよ。
稼げる職場を選ぶ
理学療法士は稼ぎにくい職業ですが、職場によって稼げるお金が変わります。
だからお金を稼ぎたいなら、稼げる職場を選ぶべきです。
【職種で稼ぐ】
- 訪問リハビリ:450~600万円
- 整形外科クリニック:400~550万円
- 老健:400~500万円
【地域で稼ぐ】
- 東京都:380万~470万円
- 大阪府:370万~460万円
- 愛知県:380万~450万円
【従業員数で稼ぐ】
- 10~99人:429万円
- 1000人以上:419万円
- 100~999人:401万円
【管理職を目指す】
- 課長:+45,000円
- 係長:+30,000円
- 主任:+20,000円
まとめ
理学療法士が3年目で辞める人が多い理由
- 給料が上がらない
- 今の職場で成長できる見込みがない
- ほかの分野も経験してみたい
- 転職できるチャンスは3年目が一番
3年目理学療法士の転職の注意点
- 転職活動は誰にも言わない
- 転職を決めたらすぐに行動する
- 不安なら転職サイトを使うのが有効
3年目の理学療法士の転職は前向きに考えてください。
今の職場から少しでも「転職したい」と思ったら、それは転職のサインです。
ぜひチャレンジし、よりよい理学療法士生活を楽しんでください。