理学療法士になると給料はどれくらい貰えるのか気になりませんか?
私は理学療法士として13年目になりますが、その中で転職を2回しています。
経験年数に応じて、月収(手取り額と総支給額)は上がりますが、1年目の理学療法士はどれくらいの給料を貰えるのか?をお話していきます。
理学療法士になると月給はいくらもらえるの?
給与は
- 基本給
- 手当
の2つがあり、その合計が「総支給」となります。
そこから
- 健康保険料
- 厚生年金料
- 雇用保険料
- 所得税
- 住民税
が大体2~4万円くらい引かれていきます。
ここでは、実際に私が1年目の時の給料を軸にお話していきます。
実際に1年目の給料は以下の通りです。
- 基本給:15万円
- 資格手当:10万円
- 皆勤手当:1万円
- 住宅手当:1万円
- 総支給:27万円
- 税金:2万円
- 保険料3万円
- 手取り:23万円
こんな感じ。
これは1年目に入職した整形外科クリニックの給与でした。
多いと思いますか?
基本給
基本給は給料の軸となるお金のこと。
手当てや残業を除く基本賃金のことです。
あらゆる手当てを除いた上でベースとなる金額が基本給です。
基本給は高いと所得税などの税金で控除される分(引かれる分)が多くなるので、基本給が少ないほうが払う税金が少なく手元に残るお金は多い、なんてことも起こりえます。
でもボーナスや退職金は基本給がベースになるので、基本給が高いほうがトータルでもらえる金額が多くなるんです。
基本給15万+手当10万より、基本給23万+手当なしの方が年収は高くなるということ。
また、基本給が高いと残業手当も多く支払われます。
だから基本給はなるべく高い所を選んだほうが良いです。
基本給が高ければ高いほどボーナスも増えるし、年収も上がります。
ちなみに一般的な大卒の基本給は20万4000円です。
それに比べると、私の初任給の15万円という基本給はだいぶ低い数字と言えます。
手当
手当とは、基本給以外にプラスで査定されるお金のことです。
手当には法律で決められている手当と、会社独自で与えている手当があります。
法律で決められている手当は
- 残業手当
- 深夜残業手当
- 休日出勤手当
の3つで、基本給をベースに25~50%増しで時給計算し、支給されます。
それ以外に、会社が独自で支給している手当もあります。
- 皆勤手当:休まず勤務した場合に貰えるお金
- 住宅手当:家賃に対する補助としてもらえるお金
- 通勤手当:会社に行くまでにかかる交通費
- 資格手当:資格に対してもらえるお金
- 役職手当:役職(主任や課長など)に対してもらえるお金
- 家族手当:扶養家族(自分のお金で養っている家族)がいる場合に支給されるお金
- 食事手当:昼食代の補助として貰えるお金
他にもいろいろな手当てがあります。
でも手当が多いからって良い職場とは限りません。
基本給が低くて手当がたくさんある職場は、トータルでは損をする可能性もあります。
私の新人の時は基本給15万円、手当12万円だったのでトータルではすごく損をしていました。
また、手当は変動します。
風邪をひいて休めば皆勤手当ては無くなりますし、引越して交通費が掛から無くなれば通勤手当はなくなります。
手当に依存している給与体系の職場は、ちょっと警戒すべきです。
税金
税金は国民の義務。
何もしてなくても勝手に引かれていきます。
所得税と住民税がメインですが、所得税は1年目の4月から、住民税は2年目の6月から引かれていきます。
だから1年目より2年目のほうが給料が下がることもあります。
ちなみに住民税は都道府県で大きな差は無いので、大都市に住もうが田舎に住もうが特に変わりません。
住民税の計算方法は面倒なので、ここではお話しません。
所得税は稼げば稼ぐほど引かれるのですが、稼がないと仕方ないので仕方ないですね。
税金は年収ベースに以下の計算式が適応されます。
理学療法士で696万円以上稼ぐ人は少ないので割愛します。
ちなみに通勤手当は一定の範囲内で収まっていれば税金はかかりません。
これらの税金を少しでも少なくするためにはSBI証券 iDeCoをすることをおすすめします。
毎月5,000円ずつ積み立てれば、年間で6万円貯められてしかも税金が安くなります。
たとえば月々の掛金が5000円で所得税率が20%(年収331~695万円)の方なら、
年間12,000円の税金がお得になるという事ですね。
詳しくはこちらの記事をどうぞ
社会保険料
社会保険料とは、健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料のことです。
この金額は支給額によって、変動します。
税金と違い、実は納めなくてもいいお金なんです。
ではなぜ収めるか?というと、収めたほうがメリットが大きいから。
たとえば厚生年金保険料は、老後に年金として返ってくるお金です。
65歳から毎月8万円くらい貰えます。
しかし年金額は年々下がっていくので、ここで納めたお金がすべて返ってくるか?というと疑問ですが、何もしなくても毎月お金を貰える老後のための貯金として納めておくとイイですね。
老後のたくわえの為に、先ほど紹介したSBI証券 iDeCoをするのもお勧めです。
健康保険料は、医者にかかった時のお金を安くしてくれるもの。
基本的には3割負担で医者に掛かれていますが、それはこの健康保険料を支払ってるからなんですよ。
絶対にけがや病気をしない自信があるなら保険料を支払わなくてもOKです。
国民健康保険に加入するのは義務なので避けられないけど、保険料を納付しなくても特に罰則は無いんです。
まぁ保険が使えないから病院費用が全額自己負担になるし、入院費用の減額も無いからきちんと払ったほうが良いに決まってますけど。
雇用保険料は、何らかの原因で仕事ができない時に給料の50~67%が支払えるようにするための保険です。
これも入っておいた方が良いと思います。
入院した時に使いました。
これらは働いている以上入らされます。
総支給額
総支給額は基本給と手当を全て計算して出たトータルです。
総支給額×12で出した金額に賞与の金額を足すと年収になります。
求人票で出される「給与」は主にこの総支給額が記されているので、この金額が全て自分のモノにはならない事に注意してください。
私の1年目の総支給額は27万円です。
年収
総支給額×12で出した金額に賞与の金額を足した額です。
一般的に理学療法士の平均年収は400万円くらいと言われていて、1年目の理学療法士の年収は350万円くらいだそうです。
私の当時の年収は344万円くらいです。
差し引き支給額(手取り)
差し引き支給額は、総支給額から社会保険料と税金を引いた最終的な金額です。
一般的には「手取り」と言われ、この金額があなたのお給料として口座に振り込まれます。
私の1年目の手取りは23万円です。
1年目理学療法士のボーナスは?
ボーナスはどの職場でもあるわけではありません。
別にボーナスを支払わなくてもいいんです。
実はボーナスの支払いは法律で決まってるわけではありませんから。
でも求人票などで「年2回」とか「昨年実績4.0か月分」とか書いてあると思うので確認してください。
ちなみに、「4.0か月分」と書いてあると1年で4か月分の基本給を支払うという事なので、夏に1か月分、冬に3か月分とかでも問題ありません。
「年2回」と書いてあると、基本的には「夏と冬」の2回に支払われますが、何カ月分か書かれていないので「基本給1か月分を2回」とかでもOKとなります。
確認しておいたほうが良いですね。
しかし1年目理学療法士のボーナスは1回しかありません。
- 夏:支給なし
- 冬:満額支給
これは、夏の賞与の査定期間が去年の12月から今年の春にかけてだから。
入職していないあなたは査定されていないので、夏のボーナスは出ません。
でも「寸志」という形で少しだけ支払われる場合が多いみたいですね。
詳しくはこちらの記事をどうぞ!
理学療法士として10年働くとどうなる?
理学療法士10年目の月給
10年目の給料がこちら。
- 基本給:270,000円
- 住宅手当:10,000円
- 調整手当:10,000円
- 皆勤手当て:10,000円
- 扶養手当:5000円
- 社会保険料:50,000万円
- 税金:15,000円
総支給額は305,000円で、手取りは24万円くらいです。
基本給が上がったのに比例して社会保険料も爆上がりしています。
手取りだけで見ると1年目とそんなに変わらないかもしれませんが、年収で計算すると150万円くらい上がっています。
- 1年目年収:344万円
- 10年目年収:495万円
これは単純に基本給が上がったことでボーナスが増えたから。
1年目のボーナスなんてないようなものですからね。
だいたい理学療法士として10年働くと、月収は30万円くらいになると思っていいと思います。
1年目だけど明らかに手取りが低い人(18万円以下)はアウト!
理学療法士として働いてみて、月収が低くね?と思っている方もいると思います。
手取りが18万円というのはボーダーラインです。
なぜなら、1人暮らしにかかる費用が家賃とは別に平均で14万円かかるから。
まぁ地域によって給与が変わるのは仕方ないです。
とはいえ、手取りが18万円以下というのは一人暮らしするのに少し無理がある数字です。
何かを節約しなければ生活できません。
人によっては15万円くらいの人もいるとか・・・
普通に生活して貯金もするとなると、やっぱり手取り20万円は最低でも欲しいと思いませんか?
いや、20万円といわず、できるだけ多くお金は貰いたいです。
だって定年後に2,000万円は必要と言われる時代、できるだけ貯金や投資はしておきたいですよね。
私は今手取りで25万円くらいありますが、これくらいあってようやく満足できる貯金ができるレベルです。
趣味である車もバイクも持ってますし、大好きなお酒も毎日飲めています。
タバコは吸っていません。
これが手取り15万円だったら絶対に生活できません。
やっぱりお金はある程度貰うべきです。
給与を上げるために転職を視野に入れよう
理学療法士になるために頑張ってきてせっかく働けたのに給料が18万円以下なんて悲しすぎます。
居心地が良い職場なのかもしれませんが、お金の心配はそのまま老後の心配に繋がります。
もっと求人を見てみてください。
その職場より良い条件の求人は沢山あります。
本当に山ほど求人はあるので、自分では探しきれない場合もあるので、そこはPT・OT・ST WORKERなどの転職サポートの力を借りると良いです。
転職サイトに登録すると、エージェントと呼ばれる就職サポートがつきます。
僕たちの希望する条件「年収500万円以上」「休み120日以上」「病院・訪問リハビリで働きたい」などを伝えることで、より理想の職場を探すことができるんです。
僕もPT・OT・ST WORKERやマイナビコメディカル の転職サイトを使って転職し、月給と年収がグッとアップしたんです。
給料が安くて悩んでいる人は、転職するのが最も簡単に給料が上がる方法だという事を知ってください。
基本的には「前の職場より給料が下がらないようにしますよ」と、相手の職場からも言われます。
転職して給料が下がることはほぼ無い思って頂いて大丈夫です。