【令和3年介護報酬改定】は改悪か?このチャンスにセラピストの独立を促したい

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令和3年介護報酬改定をご存知でしょうか。

第184回社会保障審議会介護給付費分科会によると、『人員配置基準において、看護職員が指定訪問看護の提供に当たる従業員に占める割合を6割以上とする要件を設けてはどうか?』という部分。

これにセラピストがメチャクチャ反対しているわけですね。

 

なぜ看護師を6割以上にする必要があるの?

なぜこのような案が出てきたか?というと、大きく3つの理由があります。

 

  1. 理学療法士等の訪問が多い事業所は、軽度者の割合が高いという結果もあるため看護職の比率を人検討すべき。重症者も訪問を使える環境を作りたい。
  2. 訪問利用する高齢者の対応を理学療法士等の訪問割合が増加する、訪問看護の役割を十分に果たせない恐れがある。
  3. 訪問看護事業所は看護の視点で提供するサービスという位置づけであり、実態がリハビリ中心になるのであればそれはまた別のサービスとして提供されるべきではないか。

 

簡単に言うとこんな感じです。

つまり、訪問看護というくくりで動いているのに、リハビリが中心になってしまいケアがおろそかになってしまうことを懸念しているんですね。

確かに、理学療法士は看取れないですし、夜間のオンコールもできませんから。

 

看護師が6割以上にするにはどうする?

以前私がいた事業所は、看護師9名、PT・OT・STが10名でした。

これを看護師の人数を6割にするには以下の方法があります。

 

  1. 看護師を6人雇い入れ、看護師15名、セラピスト10名にする
  2. セラピストを4人解雇し、看護師9名、セラピスト6名にする

 

どの事業所もそこまで余裕はないでしょうから新たに看護師を雇い入れることはしないと思います。

そうすると、セラピストを解雇する方向に動くと思うんですよね。

これで怒ってるのが日本理学療法士協会です。

 

令和3年介護報酬改定にPT協会が激怒するワケ

 

日本理学療法士協会HPより抜粋≫

現在、厚生労働省で行われいている令和3年度介護報酬改定に向けての議論のうち、検討されている訪問看護ステーションにおける制度改正により、介護保険利用者だけでも約8万人の方がサービスを受けることができなくなり、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は約5千人が雇用を失うと見込んでいます。
そこで、国民のニーズに応じられる柔軟な制度改正を行うことを求めるための署名活動で国民の声を届けたいと思っております。

 

PT協会は署名活動を行っており、11月30日現在で110,127筆の署名が集まっています。

私も署名しましたが、反対活動だけではダメだと思うんです。

むしろ、看護師テーションの人員は看護師6割でいいとさえ思います。

ただ、そこからさらに一歩踏み込んでいただきたい。

 

セラピストのみで訪問リハビリステーションを立ち上げてほしい

私はこの改定で考えてほしいのが、リハビリスタッフのみでの訪問リハビリステーションの立ち上げを許可してほしいということ。

いま、リハスタッフが訪問リハを提供するには、病院が業務として訪問リハビリを立ち上げているか、訪問看護ステーションに入職するかしかありません。

 

でも、看護師がメインで重症患者をケアすることが目的なら、リハスタッフは別で事業所を立ち上げて軽症患者(リハを必要としている利用者)へのリハビリを目的とするシステムを作ったらどうでしょうか。

そうすることで、PT協会が懸念する8万人の介護保険利用者へのサービスと、PTOTSTの5千人が雇用を失うこともなくなると思います。

 

この発言は神奈川県の黒岩県知事も発言しています。

JOINT|神奈川 黒岩知事「リハ職の事業所開設を認めるべき」訪問看護の抑制策に異議≫より引用

神奈川県知事 黒岩氏
「現在、訪問リハ事業所の開設は医療機関や老健施設などに限られているが、医師との連携が図られている場合には、リハ職のみでの開設も認めるべき。訪問リハの充実に加えて、本来の役割に沿った訪問看護の提供にもつながる。リハ職がその専門性を活かし、しっかりと独立して社会のニーズに応えていける体制を作ることが非常に重要だ」

まさにその通り。

この知事の考えには大賛成します。

 

まとめ

令和3年介護報酬改定の内容は「人員配置基準において、看護職員が指定訪問看護の提供に当たる従業員に占める割合を6割以上とする要件を設けてはどうか?」という部分に着目されていますが、それ以外にもいろいろな案が出ています。

自分は医療保険分野だから関係ないのではなく、少し興味を持っていただければ幸いです。

 

今後、どのように動いていくかは社会保障審議会(介護給付費分科会)≫を参考にしてくださいね。

 

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