国家試験の勉強
効率よく、間違いが無いようにしていくにはどうしたらいいのかをお伝えします。
実際に私が実践して自己採点で90%近く取れ、学生にも教えている勉強方法です。
国家試験までに可能な限りミスをなくし、幅広い知識を得ていくことが重要となるので、参考にしてみてください。
ちなみに、効率的に勉強できると言っていますが、1日1時間の勉強や1か月前から受かるような甘いものではない事を先に伝えておきます。
あくまで、200点以上を目指すような、そんな内容になっていますのでご了承ください。
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国家試験に向けててどうやって勉強したらいいの?
国家試験対策の基本は過去問を解くことです。
過去問を解くことで『国家試験の出題に慣れる』『似たような問題に対応することができる』というメリットがあります。
だからまずは過去問をひたすら解いていってください。
国家試験の過去問を解く数
過去問は最低でも5年分遡ってください。
合計で1000問になりますが、それを最低3周(3000問)、できれば5周以上やって頂けるとかなり学力は上がってくるはずです。
過去問も解説を見ながら3周ほどすれば60%以上は取れてくるはず。
第54回の試験問題で60%取れると第50回の試験問題もなぜか60%取れるようになります。
それくらい過去問から出題される(似たような問題も含めて)ので、過去問で60%取れれば本番でも60%取れる可能性が高くなってきます。
できれば、全ての年代で90%以上取れるようになると安心ですね。
ちなみに私は10年分を10周以上したと思います。
2万問以上は解いていますよ。
国家試験の勉強時間
私が学生に伝えているのは、とりあえず毎日やること。
毎日やることで勉強の習慣がつきます。
クリスマスも大みそかも正月も、毎日とりあえず勉強してください。
勉強時間は最低でも2時間は欲しいところ。
2時間では圧倒的に足りませんが、合格ラインに届くギリギリの線が狙えます。
また、過去問を1年分解くには2時間は必要なので、それが目安ですね。
学生向けのアンケートでは、勉強時間は以下のようになりましたのでご参考までに。
国家試験の問題に慣れる!去年の問題を5回解こう!
まず学生に指導する上で大切なことは、『国家試験の問題に慣れてもらう』ということです。
国家試験は5つの解答から1つ、もしくは2つを選ぶ選択形式です。
これは、学校の試験でも採用されている所も多いですが、やはり実際に国家試験の問題に触れることが必要。
まずは、去年の過去問を準備し、それを5回解いていくことから始めます。
- 分からない所を調べない
- 答え合わせをして点数を出す
- 復習や間違い直しをせず、すぐにまた同じ試験を解く
- 全部解くまでの時間を測る
勉強を始めたばかりの時期に教科書や参考書を使っても意味がありません。
知識がないから。
まずは国試の問題に触れましょう!
そうするといくつかのミスに気づくことができます。
- 2つ選べ。なのに1つしか選んでない
- 誤っているものをえらべ。なのに正しいものを選んでいる
- 前回より点数が下がっている
こういう現象が起こっているうちは、まだまだ国家試験のテスト形式に慣れていない証拠。
このような間違いがなくなるまで5回くらいは徹底的に過去問を解いていきましょう。
知識の幅を広げていこう!
次に学生にやってもらうことは『知識の幅を広げる』こと。
去年の国家試験を5回解いたら、今度はおととしの国家試験を解いていきます。
おととしの国家試験は初めてやる試験ですが、意外とスラスラ解ける事を実感できるはず。
すでに国試の問題には去年のものを5回やることで慣れているので、解く速度も急上昇するんです!
国家試験は正誤も大事ですが、実は解く速度も重要。
160分という時間の中で100問を解くので、1問あたり2分かけられません。
だからここでまず問題に慣れて解く速度を上げるんです。
解答速度が上がっているので、2年前、3年前の試験も2時間40分かけずに解いていく事が可能。
ほら、効率が徐々に上がっていくことを実感しませんか?
- 最初は2時間かけて200問解いていたのが1時間で出来る。
- 最初は間違いを100問も直していたのが50問になる。
これが効率化です。
選択肢を全て解説できるようにしておこう!
問題に慣れてきたら、今度は理解する時期に入ります。
【問題】
感覚支配で誤っているのはどれか。すべて選べ。
- 下腿内側 ── 伏在神経
- 母指背側 ── 正中神経
- 上腕内側 ── 橈骨神経
- 前腕尺側 ── 筋皮神経
- 足指背側 ── 脛骨神経
という問題が出てきたら、解答全てについて調べます。
- 母指背側-橈骨神経(末節部は,正中神経支配とするものもある)
- 前腕尺側-前腕内側皮神経
- 上腕内側-助間上腕皮神経と内側上腕皮神経
- 足指背側-浅・深腓骨神経
選択肢のみを覚えても、この問題にしか対応できないので選択肢全てについて学習していきます。
こうすることで、問題の適応力が上がり、似たような問題(間違ったものを選べ→正しいものをえらべなど)も解けるようになります。
この勉強の方法は「最短で合格!効率のいい勉強方法とみんなの勉強時間【理学療法士国家試験対策】>>>」でも紹介していますので、ぜひご参照ください。
国家試験対策に特化した参考書を買おう
過去問を解いていくと同時に、参考書があると非常にラクに勉強ができます。
過去10年分を網羅して解説している参考書もありますし、スマホで参考書が読めるデータ入りの参考書もあります。
過去問だけでは得られない知識があるので、ぜひ購入してみてください。
おすすめは
のどちらか。
詳しい解説はこちらの記事に乗っていますので、ぜひ参考にしてください!
まとめ:国家試験に楽な勉強法なんてない!
ここまで読み進めて、意外と面倒だと思った方は多いのではないでしょうか。
しかし、将来を考えると、きちんとした勉強法を伝えていかなければなりません。
それがぼくたちの役目でもあります。
ただ単に過去問を解け!だけでは、学生は分かりません。
- なぜ過去問を解くことが必要なのか?
- 過去問を解くことでどういった効果があるのか?
- この勉強法のメリットはなんなのか?
ということを丁寧に教えていきましょう。
学生が国試に向けて勉強する方法は
- 国試に慣れる(第54回を5回解く)
- 知識を深める(第54回の間違いを教科書で調べる)
- 知識を広げる(5年分の過去問や参考書を使う)
これを伝えてあげてください。
それだけで合格率はかなり上がるはずです。
https://hanasaka-pt.com/study-national-exam