理学療法士の収入って気になりますよね。
特に20代の理学療法士は約5万人もいて、全体の25%を占めています。
そんな20歳代理学療法士の年収について調べてきました。
気になる初任給の平均額や手取り額、ボーナスの平均額、昇給額をぜひ参考にしてみてください。
参考
理学療法士の平均的な年収は409万円
厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、理学療法士の平均年収は男性412万円、女性396万円で、平均すると409万円になるそうです。
日本人の平均年収は431万円なので、理学療法士の平均年収は若干低いですね。
- 平均年収:409万600円
- 男性の平均年収:412万4600円
- 女性の平均年収:396万6700円
- 手当含めた月給平均:約28万円
20代の理学療法士の年収はどれくらい?
20代の理学療法士の平均年収は354万円だそうです。
理学療法士は経験を積むと年収が高くなる傾向にあるので、20代の年収としては若干低い印象ですね。
ちなみに、一般的な会社員の20代の平均年収は380万円だそうです。
さらに細分化すると以下のようになります。
- 1年目以下:292万6,000円
- 1〜4年目:372万5,000円
- 5〜9年目:402万3,000円
1年目以下はかなり低いですが、その後どんどん年収は上がっていきます。
ちなみに1年目以下が低い原因は、夏の賞与が出ないからです。
では、初任給について解説していきます。
理学療法士の初任給の要素
理学療法士の初任給は以下の要素で決まります。
- 専門卒/大学卒
- 病院/クリニック/訪問
- 規模は大きい/小さい
- 勤務地は都会/田舎
1年目では理学療法士としての経験や能力は加味されません。
専門卒/大学卒による給与の違い
あまり求人票には明記されませんが、専門学校卒と大学卒で初任給に差がある場合があります。
専門学校卒よりも大学卒のほうが10,000円程度基本給が高くなります。
もちろん、差をつけていない場合もありますが、入職前に確認するといいですね。
病院/クリニック/訪問による給与の違い
理学療法士が働く先としていくつかの施設があります。
それにより初任給が若干異なります。
また、賞与額も異なりますので、年収ベースでも検討した方が良いと思います。
- 一般病院:23万円/280万円
- クリニック:26万円/300万円
- デイサービス:24万円/300万円
- 訪問リハビリ:22万円/360万円
PT・OT・ST WORKERで検索した独自調べ
規模は大きい/小さいによる給与の違い
施設の規模が大きいほど給与は高い傾向にあります。
規模=勤務している人の多さと考えていただければよろしいです。
理学療法士以外のスタッフの人数が多ければ多いほど規模が大きいと言えます。
規模による初任給の差は調べても出てこなかったので、規模による平均収入の違いをご紹介します。
勤務地は都会/田舎による給与の違い
勤務地が都会の方が給与が高い傾向にあります。
- 東京都:447万7200円
- 神奈川県:438万9000円
- 埼玉県:430万1600円
- 奈良県:427万4000円
- 千葉県:424万8000円
【参考|PT・OT・ST WORKER】
- 秋田県:337万5500円
- 長崎県:337万8000円
- 島根県:344万2000円
- 宮崎県:356万円
- 熊本県:359万9000円
【参考|PT・OT・ST WORKER】
理学療法士の平均初任給はいくら?
厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、理学療法士の初任給は23万円程度です。
これは数年前からほぼ横ばいで変化はありません。
注意していただきたいのが、これは総支給額なので手取り額はもう少し少なくなるということです。
初任給の手取り額について
初任給の手取り額は、総支給額の80%程度と考えてください。
初任給では健康保険と厚生年金は引かれませんが、翌月からは健康保険と厚生年金の控除が始まるため、それを踏まえて手取り額を検討しましょう。
- 総支給額:23万円
- 控除額:4万6,000円
- 手取り額:18万4,000円
初任給の手取り額は18万4,000円程度が平均的です。
1年目のボーナスについて
1年目の夏のボーナスは出ません。
ボーナスは査定期間が約半年あり、その期間にどれだけ会社に貢献したか?で支払額が決まります。
一般的には基本給×○ヶ月分として計算されます。
この場合、おそらく夏と冬に基本給の1ヶ月分のボーナスが支払われます。
つまりボーナスを多くもらいたい場合は基本給が高い職場に入職する必要があります。
ただし、4月に入職した場合、査定期間がない(評価ができない)ため、夏のボーナスはありません。
あったとしても、寸志としてお小遣い程度の賞与がもらえる程度です。
冬からは満額支払われます。
給与明細の見方について
給料を把握するためのものが、給与明細です。
その見方を知っておいた方がいいので解説します。
- 総支給額:基本給・残業・手当など全て含めた金額
- 差し引き支給額:年金や保険などの控除額を引いた手取り額(銀行に振り込まれる金額)
- 基本給:会社から支払われる給与のベースとなる金額、残業や賞与のベースにもなる
- 通勤手当:通勤する際に発生する交通費に対する手当、課税されない
- 時間外手当:所定の労働時間を超え働いた場合に支払われる手当、時給の125%で計算
- 家族手当:配偶者や子供がいる家庭を対象に会社が一定額支給する手当
- 資格手当:従業員が資格を取得した場合に支払われる手当
20代理学療法士の給料まとめ
- 平均年収354万円
- 初任給23万円
- 初任給は規模や地域で差がある
- 賞与は夏は出ない
20代理学療法士の年収は数字だけみると低くみえます。
しかし勤務先や働き方によって、今後大きく変化する可能性が高いです。
特に30代、40代になるとまた生活や働き方、地位も変化します。
20代だけに着目せず、将来を見据えた働き方をしておいた方がいいと思います。
1年目でも転職して平気なの?
日本理学療法士協会が実施した調査(理学療法白書2010)によると約1万人の調査にて転職経験があると回答した理学療法士は42%だそうです。
1年目でも転職経験のある方は多くいますし、1年で転職したからといって『我慢できない』『信用できない』などと思われることもないと思います。
実際に1年目で転職した人の話も聞いたことがあり、記事にしているのでぜひご覧ください。
また、1年目の転職について詳しく調べた記事がこちらです»ぜひ読んでみてください。