【スポーツ整形】関節鏡視下の足関節外側靭帯損傷術後の「修復術」と「再建術」の違い

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足関節外側靭帯損傷(断裂)によって手術適応になった患者のリハビリで知っておくべきことは「免荷量」や「可動域の許可」ではありません。

まず知っておくべきことはその術式です。

 

これが「靭帯修復術」なのか「靭帯再建術」なのかによってリハビリの結果が大きく変わってきます。

 

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▽参考文献▽

エリック・ギザ医師の靭帯縫合術(ブルストロム法)※翻訳したほうがいいです

 

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足関節外側靭帯「修復術」を実施した場合の注意点

一般的に「靭帯修復術」は靭帯を縫合します。

上記のエリック・ギザ医師のブルストロム法が一般的らしいので、機会があれば調べてみてください。

youtubeで探したけどありませんでした。

 

で、どういった術式なのかと言うと、足関節外側靭帯を縫い付けて補強し、足関節の伸筋支帯とともに外果に縫い寄せ、補強します。

靭帯を縫い付けるだけなので、強度はやや不足がち。

 

また、伸筋支帯と固定するので底屈制動されてしまい、リハビリで底屈の可動域を出そうとするとせっかく補強した伸筋支帯は伸ばされてしまい、可動域が出ても足関節の固定制が失われるので靭帯損傷は再発します。

 

これは患者本人の生活云々というより、強度の弱い手術と理学療法士の無理なROM-exで再受傷したということになります。

それではあんまりですよね。

 

患者の為にならないので、靭帯修復術を実施した場合、過度な可動域運動はマイナス要因となります。

 

足関節外側靭帯「再建術」を実施した場合の注意点

靭帯再建術は、自家腱を置き換えるもの。

強度的に言うと再建術のほうが上であると考えられます。

 

新しい腱を入れた場合、アンカースーチャーという強度のある糸を使用します。

アンカースーチャー

日本ストライカー株式会社

 

この時の固定力は150~500N(つまり15~50kg重)あるので、修復術とちがいすぐに歩いても大丈夫なレベル。

 

一応装具で固定しますが、術後翌日に背屈運動、3日後に底屈運動、1週間で抵抗運動へと移ることが可能。

2か月程度で靭帯は完全に癒着するので、軽いジョギングまで可能となります。

 

つまり靭帯再建術を実施した症例のほうが理学療法士として実施できる幅が広く、安全であるということになります。

 

だから理学療法士は「足関節外側靭帯術後」のオーダーがでたら

 

  • どんな手術を行ったのか?
  • どんな腱を使ったのか?

 

を知っておくべきです。

知らずにリハビリを実施し、その結果再発したら患者が可哀そうですからね。

 

アンカースーチャーの使い方は仙台赤十字病院のHPが分かりやすいです。

肩関節に対する手術ですけどね。

アンカースーチャーの使い方

仙台赤十字病院

 

まとめ

靭帯縫合術は足首を動かしただけで緩んできてしまう可能性があります。

なので、通常2~3週間は固定が必要。

でもリハビリとしては早期に動きを出していきたいので、このジレンマが発生しますし、急性期病院であれば2週間で退院はザラです。

 

もしも靭帯修復術を選択している場合、修復術にあった理学療法を提供する必要があります。

靭帯再建術の場合、早ければ術後翌日には可動域運動が可能となるので非常にリハビリしやすいですね。

 

足関節の靭帯再建術の患者を担当しているのであれば、ぜひ術式は知っておいた方がいいです。

知らずにリハビリをていると大きな事故になりかねませんから。

 

このようなスポーツ整形は年々少なくなっています。

スポーツ人口が減っていることと、高齢者が増えていることが原因です。

 

スポーツ整形の治療に当たるのは理学療法士として1つのあこがれだと思います。

そういった職場も少ないながら存在するので、ぜひ検索してみる事をおすすめします。

 

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