理学療法士の仕事を徹底解説!理学療法士が活躍できる分野や、仕事内容とは?




【理学療法士とは】
病気、けが、高齢、障害などによって運動機能が低下した状態にある人々に対し、運動機能の維持・改善を目的に運動、温熱、電気、水、光線などの物理的手段を用いて行われる治療法です。
「理学療法士及び作業療法士法」第2条には「身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう」と定義されています。
【出典:日本理学療法士協会

理学療法は大きく2つに分類され

  1. 筋・関節などの運動で機能改善を図る『運動療法』
  2. 温熱刺激や電気刺激などで機能改善を図る『物理療法』

がある。
この2つを用いて生活基本動作の回復を図ることが目的であり、近年では障害予防や健康維持の観点からも理学療法は注目されています。
その役割も様々で『スポーツ分野』『小児分野』『行政分野』など医療分野以外での活躍も目覚ましい。

ここでは理学療法士の仕事として詳細な内容をお伝えしていきます。

 

理学療法士の仕事内容

理学療法士の仕事についてどのような疾患に対して接していくのかを解説します。

運動器疾患

運動器とは『骨・関節・靭帯・脊椎・脊髄・筋肉・腱』など、身体を重力下で支え動かす器官の総称です。
これらがなんらかの病変で変性し、痛みや機能障害があらわれた状態を運動器疾患といいます。

日本人で最も多いのは変形性関節症(OA)で、OAの原因の一因である骨粗しょう症と合わせると4700万人の患者がいるとされいています。
そのため、理学療法士が介入する機会が最も多い疾患であると言えます。

運動器不安定症とは>>>

 

脳血管疾患

脳血管疾患は脳動脈に異常が起こることが原因で起こる病気の総称です。
我々が主に介入するのは『脳梗塞・脳出血・くも膜下出血』などで、脳血管疾患の患者数は120万人に迫るともいわれています。(出典:日本生活習慣病予防協会

呼吸器疾患

呼吸器疾患は気管や気管支、気道、肺といった呼吸器に関わる病気の総称です。
理学療法士が直接介入する頻度はそこまで多くありませんが、COPD(慢性閉そく性肺疾患)を患っている方が脳梗塞になった場合などで介入することがあります。

 

内部疾患

内部疾患は

  1. 心臓機能障害
  2. 腎臓機能障害
  3. 呼吸器機能障害
  4. 膀胱・直腸機能障害
  5. 小腸機能障害
  6. ヒト免疫不全ウィルスによる免疫機能障害(HIV)
  7. 肝機能障害

の7つの障害の総称です。

理学療法士は、これらの障害に直接関与するのでなく、長期安静・長期画商による廃用症候群の予防や、健康・体力の維持・向上させる運動療法の実施などで活躍します。
障がい者数は約100万人といわれています。
【出典:障害者.com

 

小児疾患

小児疾患は0歳から15歳までの方の病気の総称です。
大人でもなる病気(骨折や脳卒中)が、15歳以下で起これば小児疾患になります。

大人と子供ではおなじ病気でも体の作りが未熟で同じような治療はできません。
だからこそ、小児特有の技術が必要になるのです。
【出典:日本小児外科学会

 

理学療法士の仕事の流れと具体的な内容

理学療法士の仕事について『1日の流れと仕事の内容』を解説します。

1日の流れ

回復期病院の流れを説明します。
主に入院患者のリハビリに従事しますが他部門との入念な情報交換が重要となります。

8:30~ 朝礼(ミーティング)
科内スタッフが集まり、1日の流れの確認や本日の業務のポイントなどを報告・確認します。
申し送りや引継ぎなどもこの時間に行い、情報の共有をしていきます。

8:40~ 臨床開始
1人の患者に対し40~80分のリハビリを開始します。
回復期病棟なのでバイタルチェックや中間評価は必須!昨日の状態と変わりがないか慎重に確認していきます。
基本的にリハビリ時間の中に『患者の送迎・カルテの記載時間』が含まれています。

12:00~ カルテ記載、昼休憩
多くの病院ではカルテ記載時間が10~15分程度設けられています。
当院では12:00~12:20までカルテ記載時間で、12:20~13:20までが昼休憩です。
時間がない人は昼休みにカルテを記載している場合も。
最近は電子カルテに移行していますので、PCのタイピングが速いとカルテの記載も早く終わります。

13:20~ 午後の臨床介入
午後も午前と同様です。
入院患者の介入時間は決まっていることが多いのですが、もしも時間変更する際は作業療法士言語聴覚士と時間がかぶらないように配慮します。
午後は家族の見学も多いので、家族からの情報収集なども積極的に行っていきます。

15:40~ 病棟カンファレンス
自分の担当患者のカンファレンス(会議)を実施します。
主に患者の現状や将来の展望などをDrを中心に各部署のスタッフが集まり情報共有します。

17:20~ カルテ記載
午後の患者のカルテ記載の時間です。
書類業務がある場合も、このようなスキマ時間を利用し作成します。

仕事を効率的にこなして定時で帰る方法>>>

 

17:30 業務終了
基本的には定時で上がることが多いですが、場合によっては残業も。
残業にならないようにうまく仕事を回していきましょう。

仕事を上手く回すPDCAサイクル>>>

 

急性期病棟

急性期の目標は『早期離床・早期歩行』で廃用症候群を予防していくことです。
Drとの綿密な打ち合わせのもと、慎重かつ大胆に介入していくので疾患の知識とスキルが重要になります。

たった今手術が終わったような患者に介入するので、リスク管理の知識は最重要であり、理学療法士が介入することで悪化させるようなことはあってはならない。

 

回復期病棟

回復期の目標は『社会復帰・自宅復帰』で、病前の機能に可能な限り近づけていくことです。
急性期に比べ安定しているとはいえ、患者の小さな変化に気づけるように常に評価を怠ってはいけません。

回復期のスタッフは疾患の知識の他に、行政の知識、保険の知識、住環境整備の知識などさまざまな知識が必要となります。

 

維持期(療養)病棟

維持期の目標は『廃用症候群の予防』がメインになります。
特に寝たきりの防止と褥瘡予防にはかなり気を使わなければならず、ポジショニングや少ない力での動作指導などのスキルが重要です。

また、内部障害をかかえている方も多いので、リスク管理の観点でも広い視点での知識が必要となり、かつ患者のQOL(生活の質)を可能な限り低下させない介入をしていかなければなりません。

 

通所リハ

通所リハの目標は『人間らしい日常生活を送ること』と言えます。
要介護、要支援状態の利用者に対し自立した生活の援助をしていくためにリハビリを提供します。

利用者個人のADLやQOLをしっかり把握し、利用者に合わせたニーズにこたえられるような介入を重ねます。より生活に即した評価ができるようにしなければなりません。

 

訪問リハ

訪問リハの目標は『実践的な生活訓練の提供』と言えます。
自宅内や自宅周囲の住環境でいかに安全に、健康に生活できるかを考えながら介入し、利用者のみならず家族への援助やケアマネージャーとの連携も重要になります。

限られた空間や機材でリハビリを提供しなければならないので、発想力や想像力が重要となります。あくまで利用者が安全に生活できるか?ということを考えながら介入していきます。

 

理学療法士の活躍する仕事先・仕事の分野

理学療法士が活躍しているのはなんいも医療分野だけではありません。
ここでは理学療法士が働いている仕事先を分野ごとに解説します。

医療・介護分野

最も多くの理学療法士(約7割)が働いています。(日本理学療法士協会:統計情報
多くの疾患を経験できることで幅広い知識を得ることができます。

患者の年齢も様々であり、まだまだ需要が多い職場であることは間違いありません。
個人経営のクリニックもこちらに含まれ、整形外科疾患を見たいのであれが整形外科クリニックに入職するのが最も効率的です。

 

福祉分野

老人保健施設やデイケアなど、最近は求人も多くなってきている分野です。
主に高齢者の運動機能の維持を目的にし、需要は大きくなってきています。

地域包括支援センターもこの分野であり、地域住民の保険・福祉・医療・介護予防など、さまざまな仕事があります。

 

保健分野

保健所や保健センターでの仕事を請け負います。
主に『精神保健・難病対策・感染症対策』など地域保険の重要な役割を担っています。

 

教育分野

学生や後輩の育成・教育に関わる分野です。
自分の臨床経験を通して学生に指導していくことで現場で即戦力になれるような人材を育て、接遇やマナーを教えることで人間的にも成長した理学療法士を輩出することを目的とします。

基本的には、国家試験に合格させることが最大の使命であり、臨床経験が5年あれば教員免許がなくても教員になれます。

 

スポーツ分野

最も人気がありますが、難しいとされる分野です。
スポーツ選手の機能回復やコンディショニングを主にしますが、トッププロを請け負うとなると並大抵の知識や技術では難しいです。

しかし、地域のスポーツ振興センターなどでも求人はあるので、そういったところで活躍する理学療法士も増えてきています。

 

起業・独立分野

理学療法士のウデや経験を生かした起業がメインで、『カイロプラクティック・整体院・訪問リハ』が多くを占めます。
医療保険が使えない上に開業するにはかなりの準備が必要ですが、看護師と協力することで起業している理学療法士も増えてきている。

 

学習領域

一生勉強しつづけることが理学療法士の基本となります。
日本理学療法士協会では、生涯学習として履修の流れを提案しています。

詳しくはこちら>>>

 

認定理学療法士の履修に関しては専門分野を設けており、それに即した学習をしていくよう推奨されています。

  1. ひと
  2. 動物
  3. 脳卒中
  4. 神経筋障害
  5. 脊髄障害
  6. 発達障害
  7. 運動器
  8. 切断
  9. スポーツ
  10. 徒手
  11. 循環
  12. 呼吸
  13. 代謝
  14. 地域
  15. 健康増進・ 参加
  16. 介護予防補装具物理療法
  17. 褥瘡・ 創傷ケア
  18. 疼痛管理臨床教育管理・運営学校教育

 

 

理学療法士のチーム連携

理学療法士はチーム医療として患者に対して多職種とともに協力しながら介入を進めています。

 

医療のチーム連携

  1. 医師
  2. 看護師
  3. 療法士
  4. ソーシャルワーカー
  5. 栄養士

などが協力し、カンファレンスやリハビリテーション実施計画書を通して患者の機能改善を図っていきます。
ここではすべてのスタッフが対等に意見を出し合い、協力することが必要となります。

 

介護のチーム連携

  1. 看護師
  2. 療法士
  3. ケアマネージャー
  4. ソーシャルワーカー
  5. 介護福祉士

などが協力し、介護保険下で利用できるサービス選定や、今後の展望を連携して働きかけます。
医療保険と違った介護保険の知識が必要であり、おもにソーシャルワーカーとケアマネージャーが中心となりチームをけん引します。

 

療法士のチーム連携

  1. 理学療法士
  2. 作業療法士
  3. 言語聴覚士

と連携し、1人の患者に対するアプローチの方法や目標設定を定めていく。
患者の病態によっては、作業療法士が中心になったり、言語聴覚士が中心になったりと臨機応変に行っていきます。

目標は『患者を良くしたい』という1点のみであり、綿密な情報交換が必須です。

 

看護師のチーム連携

看護師とはかならず連携していかなければならず、医療機関の『要(かなめ)』となります。
患者の状態を看護師から情報提供され、リハビリの進捗状況などを看護師に情報提供し、かなり高頻度に情報交換していきます。

特に入院患者に対しては看護師が最も近くで、長い時間ケアをしているので、看護師は情報を得るために必須の人材と言えます。

 

理学療法士の役割

理学療法士は患者の治療のみならず他部門との連携も重要となっています。
理学療法士の役割をしっかり把握し、患者に最善のケアプランを提供していきましょう。

 

機能回復・維持の役割

理学療法士の基本的な役割になります。
リハビリを提供し、疾病のある患者を可能な限り健常な状態にしていくことが大前提。

治療手技のみならずリスク管理、社会復帰、家族指導など患者が在宅復帰する手助けをしていきます。

 

予防リハビリの役割

理学療法士の重要な役割の1つとして、予防リハビリが挙げられます。
病気やケガを治すという以前の役割から、これからは『病気やケガを未然に防ぐ』という役割が与えられました。

これからの時代を生き抜くために、予防リハビリは理学療法士にとって必須スキルとなるでしょう。

 

教育の役割

理学療法士の役割の根底にあるのが『教育』です。
理学療法士はその技術や知識を使い、後輩を育てていき次世代に繋げていかなければなりません。

同時に研究や論文などで形として後世に残し、よりよい理学療法士の排出と発展に注力します。
医療人として求められる人間性を養い、患者にも、理学療法士本人にも大きな影響を与える役割と言えます。

 

 

理学療法士の年収

理学療法士の気になる年収について解説しています。

 

理学療法士の平均年収

理学療法士の平均年収は約407万円です。
男女差は、男性418万円、女性397万円となっています。

理学療法士の年収はここ10年間で大きな変化はなく、これからも同程度で推移していくと思われます。

詳しくはこちら>>>理学療法士の年収の平均とは?

 

理学療法士の平均ボーナス

理学療法士のボーナスは平均すると約64万円(1年間)です。
つまり1回のボーナスで32万円程度もらえるということ。

病院の規模によってこのボーナスの金額も大きくなり、職員が500人前後の病院では約60万円なのに対し、1000人を超える病院では70万円近くになります。

理学療法士の初任給

理学療法士の初任給は、大学卒業で23万円前後です。
専門学校卒業ではそれより5000~10000円程度低いとのこと。

また、厚生労働省の統計によると25歳前後の平均給与は25万円程度とのこと。

もちろん、新人はボーナスも低い。
詳しく知りたい方は新人のボーナスについてをご覧ください。

 

理学療法士の退職金

理学療法士の退職金はだいたい250~300万円程度です。
30年以上も働いてこの金額なのでかなり厳しいと言わざるを得ませんね。

ですので、理学療法士は企業の退職金に期待せず自分で何とかしていかなければなりません。

  1. イデコ(iDeCo)
  2. 積み立てニーサ

などが主流であり、今後ほとんどの理学療法士が実施していくものと思われます。

理学療法士の退職金については理学療法士の退職金について・定年後の為に今から資産運用を! をご覧ください。

 

今より良い職場への転職|実際に試した転職サイト紹介

ぼくは転職を2度してきて、今が3つ目の職場になります。

使用した転職サイトは5つになりますが、その中でここは良かった!という転職サイトを紹介します。

 

  • 求人が充実していて選択肢が多かった!
  • エージェントが親切だった!
  • 要望に対する対応が早かった!

 

どの転職サイトも良い対応をしてくれましたが、ここで挙げる3つの転職サイトはどれも対応が素晴らしく、結果的に今のお給料や休日にも満足していますし、仕事以外の時間で子供と遊んだり、趣味やブログ執筆などをしています。

 

転職サイトに登録することで、転職のプロのアドバイスがもらえ、働きながらでも安心して転職活動を行うことができるのが最大の魅力。

もちろん、職務経歴書の書き方や面接の対応などのフォローも万全ですし、転職サイトにお願いすることでより多くの情報を得ることもできます。

各サイトによって扱う求人も異なりますので、複数のサイトに登録することで希望の職場が見つからないリスクを回避することができます。

 

PTOT人材バンク
PT/OT人材バンク

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