訪問リハビリへの転職で失敗しない方法をお伝えします。
訪問リハに限らず転職して失敗したと感じている人の8割は『給料や勤務条件』、『労働環境』を事前に十分確認していません。
これは株式会社ビズヒッツのアンケートでも明らかになっています。
求人票の条件だけを信じて入職してしまい、「思っていた仕事と違う」と後悔するケースが後を絶たないようです。
求人票には、比較的甘い言葉が散りばめられており、それが本当かどうかはわかりません。
また、「高収入」「自由な働き方」といった言葉も、人によって感じ方が違います。
年収500万円を『高い』『安い』と感じるかは生活環境や家族の有無などによりますよね。
この記事では、訪問リハビリに転職する人にスポットを当て、失敗しないための転職方法をお伝えします。
訪問リハに転職を考えている方はぜひ最後までご覧ください。
訪問リハビリ転職で絶対確認すべき3つのポイント
訪問リハビリ転職で絶対確認すべき3つのポイントは
- 給料・手当・残業
- 移動距離と訪問件数
- 研修・サポート体制
です。
この3点を徹底的に確認することが、後悔しない転職につながるので、絶対に確認しておいてください。
以下に詳しく解説します。
給料・手当・残業の確認
訪問リハビリの求人票のほぼ全てに「高待遇」と書かれています。
訪問リハビリは高収入が見込める数少ない仕事で、年収500万円以上は軽く見込めます。
しかし、「月給○○万円以上可能」と表記されている場合は、件数手当やインセンティブが前提になっていることも多く、思ったより基本給が低いことがあります。
訪問リハは、この『件数手当』や『インセンティブ』、『基本給』についてしっかりと聞いておかないとダメです。
件数手当は職場によって異なり、70件から100件以上の間でばらつきがあります。
インセンティブも2500円から5000円と幅があるため、ここは必ず確認しておいた方がいいです。
基本給は、そのままボーナスの金額にも反映されるため、基本給が著しく低い職場は、いくらインセンティブが多くても避けた方がいいかもしれません。
また、書類業務も思った以上に多いため、サービス残業が常態化してしまうこともあります。
求人票の言葉だけを信じず、実際の給与内訳や訪問件数、残業の取り扱いについて必ず確認しておくべきです。
日々の業務量や責任に対して給料が少なすぎる。という理由で訪問リハを検討しているのであれば、こちらの記事も役に立つかもしれません。

移動時間と件数
訪問リハで見落としがちなのが、移動時間と訪問件数です。
求人票には「1日〇件程度」と書かれていても、移動時間はほとんど記載されません。
基本的に移動は車での移動となり、移動時間は様々です。
- 訪問先の距離が離れている
- 渋滞が多い道路を走る
- 高層マンションの利用者が多い
- 駐車場から自宅が離れている
など、距離だけでなく時間もかかるケースが意外と多いんです。
移動時間は給与が発生しない上に、事故などのリスクも高くなります。
移動時間は結構疲れるので、移動時間も確認しておいた方がいいです。
基本的には
- 移動手段
自動車・バイク・自転車など - 訪問範囲
利用者を増やすため範囲が広い事業所もある - 平均訪問件数
だいたい5件が多い
などは確認しておいた方がいいです。
私が働いていたところは近場は電動自転車で行っていましたが、それはそれは面倒臭かったです。
いくら電動とはいえ体力削られますしね。
「思っていたよりもハードだった」と後悔する人も多いので、必ず確認しておきましょう。
研修・サポート体制
訪問リハビリへの転職で見落とされがちなのが、研修やサポート体制の充実度です。
特に訪問リハビリが未経験の場合、同行研修があるかどうかを確認した方がいいです。
私が働いていたところは、「1週間だけ軽く同行して、あとは一人で回る」という職場だったので、最初は戸惑いましたね。
すでに病院等で経験している場合、意外と研修時間が短く放任されがちです。
しかし訪問リハは病院のリハと違ってリスク管理やリハビリ環境が違うので、やはり最初は経験者が同行してくれた方がありがたいです。
研修・サポート体制は意外と重要なので、しっかりと確認しておいた方がいいです。
訪問リハに向かない理学療法士
訪問リハビリは少し特殊な職場なので、向き不向きがあります。
私は実際にやってみて訪問リハビリには『向いていないな』と思いました。
訪問リハビリに向いていない人はこんな人です
- 相談相手がいないと不安
常に患者と1対1となるため - リスク管理が苦手
何かあっても相談相手はいないため - 車の運転が苦手
毎日運転します - スケジュール管理が苦手
自分で訪問スケジュールを組みます - 突発的な休みが多い(小さな子供がいるなど)
突発休みは利用者にも連絡が必要で、別スタッフもフォローしにくいです - 潔癖症
綺麗な家ばかりではありません - 稼ぎたいという意欲がない
インセンティブがないと稼げないです
このあたりでしょうか。
もし当てはまっていたら、訪問リハビリへの転職は慎重になった方がいいと思います。
失敗しないためのアドバイス
訪問リハビリへの転職で失敗しないためにはしっかりと訪問リハビリの仕事を理解することです。
なんとなく移ると後悔する可能性が高まります。
なぜ訪問リハビリにいきたいか考える
まず自分がなぜ訪問リハビリに行きたいかしっかりと考えてください。
訪問リハビリのメリットはたくさんあります。
- 周りの目がなく伸び伸びリハビリできる
- 自分の頑張り次第でしっかりと稼げる
- 1日5件前後と入院リハより患者数は少ない
- 移動時間を考えると実働時間は数時間程度
- カレンダー通りの休みが多い
ただし、デメリットも当然あります。
- 1人なので相談相手がいない
- 意欲がないと稼げず、休むと収入に直結
- 稼ぐにはスケジュール管理が必要
- 車の運転や移動時間が長い
- 突発休しにくい
これに付随し、先ほどお伝えした『訪問リハに向かない理学療法士』も参考にし、自分が訪問リハビリでやっていけるかをしっかりと考えた方がいいと思います。
求人票だけで決めない
訪問リハビリ転職で絶対確認すべき3つのポイントは
- 給料・手当・残業
- 移動距離と訪問件数
- 研修・サポート体制
です。
この3点を徹底的に確認することが、後悔しない転職につながるので、絶対に確認しておいてください。
求人票を見ただけではわからないことも多いので、しっかりと見学や面接で確認すべきです。
給与についてしっかりと確認
訪問リハビリは給与形態も特殊です。
求人票に「月給30万円」と記載されていても、その中に固定残業代が含まれていたり、インセンティブが含まれていたりして実際の給料は想像より低いケースもあります。
- 基本給
20万円程度が相場 - 賞与
年2回/1〜3ヶ月程度が相場 - 昇給
年1回/平均2600円 - インセンティブの発生件数
70件〜80件が多い、少ない方が得 - インセンティブの金額
3000〜5000円程度が相場
最低限この5つは確認すべきです。
お金に関してはしっかり口頭で確認することで、入職後の後悔を防ぐことができます。
もちろんメモにも残しておきましょう。
インセンティブについて
インセンティブ発生の目安
- 月70〜80件以上から歩合が発生する職場が多い
→ 1件あたり3,500〜4,000円程度が一般的 - 月60件以上からインセンティブという求人もある
→基本給を低めにしてインセンティブで稼がせているケースあり - 1日4〜6件 × 週5日勤務 ≒ 月80〜100件がフル稼働のライン
→月100件を超えると歩合が大きく給与を押し上げる
一部の事業所では「70件までは固定給、それ以上は出来高加算」という明確なルールがあったりするので絶対に確認しておいてください。
インセンティブの注意点
- 「件数カウント」は訪問件数ではなく、訪問時間(20分/40分/60分)で扱い方が異なる場合がある
- 移動時間は件数に含まれないので、件数を稼ぐにはスケジュール管理が必須
- 基本給が低く、インセンティブで稼ぐ職場は、件数が減ったとき(突発休みや長期休暇)のリスクも大きい。
転職エージェントをフル活用する
訪問リハビリへの転職を希望する場合、転職サイトに登録して情報収集を始めることをおすすめします。
転職サイトに登録する理由は簡単で、『自分一人では情報収集が不可能だから』です。
【転職に必要なこと】
- 自分の強みを考える
- 自分の希望に合った職場を探す
- 地域(通える範囲)で絞る
- 自分の強みにマッチした職場を探す
- その他条件(給与や休暇)を照らし合わせる
- 面接日程を相談する
- 職場にマッチした職務経歴書を書く
これを個人でやるのはなかなか難しい上に、情報を網羅しきれません。
訪問リハビリも今はかなりの数の求人があるので、最新の募集情報を手に入れるのも難しいです。
だから転職サイトに登録して転職エージェントがあなたから情報を聞き取り、膨大な量の情報の中からあなたにマッチした職場を探し出す。
これをやってもらえるので、絶対に登録して転職エージェントの力を借りたほうがいいです。
実際に私が使っておすすめしている転職サイトが
ぜひご活用ください。
まとめ
訪問リハビリへの転職は色々と確認しなければならないことが多いです。
自由で稼げそうな印象ですが、きちんと調べておかないと「こんなはずじゃなかった」と後悔する可能性が高いです。
だからこそ、失敗しないために
- なぜ訪問リハビリにいきたいか考える
- 求人票だけで決めない
- 給与についてしっかりと確認
- 転職エージェントをフル活用する
というのが重要になってくるんです。
とはいえ、訪問リハビリは需要も大きく、やりがいもあるし大きく稼げる可能性を秘めています。
この記事を読んでも『やりたい』と思える強い意志をお持ちお方は、ぜひ訪問リハビリの道へ進むことをお勧めします。