え、休会するのにお金がかかるの?
そんな驚きの声が、理学療法士界隈で広がっています。
2026年、日本理学療法士協会から会員向けに送られたお知らせによって、2027年度以降の休会制度が大きく変更されることが発表されました。

これまで日本理学療法士協会の休会制度は、年度ごとに申請する形ではあったものの、理由や回数に制限はなく、費用も無料でした。
しかし今回の制度変更により、実質的に休会のハードルが上がると感じる理学療法士が続出しています。
特にSNSやネット上では、
- これは改悪では?
- ただ休みたいだけなのにお金を取るの?
- 退会者が増えるのでは?
という否定的な意見も少なくありません。
理学療法士協会の休会制度の変更点
では、実際に何が変わるのでしょうか。
今回の休会制度変更について、現役理学療法士の視点も交えながら整理していきます。
まず、大きな変更点は2つあります。
1つ目は、休会手数料の導入です。
2027年度以降は、休会申請をするたびに1,000円(税別)の手数料が必要になります。
しかもこれは一度払えば終わりではなく、年度ごとに毎回支払いが必要です。
つまり、2年間休会するなら2回分、3年間なら3回分の費用が発生します。
協会側の説明では、
という理由が示されています。
確かに、事務管理にコストがかかるという理屈は理解できます。
しかし、ネット上ではこの説明に納得できない人も多いようです。
実際に見られる声としては、
- 年会費を払っている人の負担軽減のためというけど、そもそも休会している人って育休や転職、病気など事情がある人では?
- ただでさえ会費高いのに、休むにも金を取るのか
- 理学療法士の給料事情を分かっていない
という不満が目立っています。
特に理学療法士は、離職率や転職率が比較的高い職種でもあります。
転職活動中や産休・育休、家庭事情、海外留学、体調不良など、さまざまな理由で一時的に現場を離れる人も少なくありません。
そのため、戻る予定だから退会ではなく休会を選んでいたという人にとって、今回の変更は心理的な負担が大きいと感じられているようです。
そしてもう1つ、大きな変更点が自動復会システムです。
これまで休会者は年度末に継続申請や復会、退会の手続きを行う必要がありましたが、2027年度からは、所定期間内に休会継続申請をしなかった場合、自動的に復会扱いになるとされています。
つまり、
- 気づかなかった
- 忙しくて忘れていた
- メールを見落としていた
という場合でも、自動で会員復帰となり、数万円の年会費請求が発生する可能性があります。
この点もかなり批判されています。
ネットでは、
- うっかり忘れたら年会費請求は怖い
- これ、実質サブスクじゃん
- 自動退会じゃなく自動復会なのがいやらしい
といった辛辣な意見も見られます。
特に理学療法士は多忙です。
急性期病院、回復期、訪問、クリニックなど、勤務先によっては毎日残業続きの人もいます。
育児中や転職中の人ほど、協会の通知確認が後回しになりやすく、知らないうちに復会していたという事態は十分起こりえます。
理学療法士協会の言い分
もちろん、協会側にも言い分はあります。
休会会員であってもシステム維持費や管理コストが発生している以上、一定の負担を求めるのは合理的という考え方です。
また、会員制度全体を維持するためには、運営費確保が必要という事情もあるでしょう。
協会は今回の変更について会員間の公平性確保を理由として説明しています。
ただ、問題は納得感です。
理学療法士という職業は、決して高給取りではありません。
若手であれば年収300万円台も珍しくなく、昇給幅も大きくない職場が多いのが現実です。
そうした中で、
- 協会費も高い
- 研修もある
- 認定制度もある
さらに休会にも費用がかかるとなると、不満が出るのは自然な流れでしょう。
実際、今回の変更で懸念されているのは、休会ではなく退会を選ぶ人が増える可能性です。
これまでは、また臨床に戻るかもしれないから休会するという選択肢がありました。
しかし今後は、どうせお金かかるなら一回退会するかと考える人が出てくるかもしれません。
ただし、退会には注意点もあります。
協会を退会すると、生涯学習履歴や認証資格に影響が出る可能性があるため、安易な判断は危険です。再入会時の条件なども確認しておく必要があります。
理学療法士協会の人数推移と収益
日本理学療法士協会は、近年会員数が増え続けている大規模団体です。
公式データによると、1966年に110人で始まった協会は、2025年3月時点で142,540人、2026年3月には144,943人まで増加しています。
かつては毎年数千人単位で急増していましたが、近年は増加ペースがやや落ち着いてきています。
| 年度 | 会員数 |
|---|---|
| 1966年 | 110人 |
| 1998年頃 | 約18,500人 |
| 2013年 | 約90,000人超 |
| 2025年3月 | 142,540人 |
| 2026年3月 | 144,943人 |
一方で、理学療法士全体の人数と比較すると、協会加入率は以前ほど高くないとも言われています。
理学療法士国家試験合格者数は年々増加しているものの、若手を中心に協会へ入会しないケースも増えているとされ、協会離れを指摘する声もあります。
特にSNSでは、会費に対するメリットを感じにくい、研修制度が負担になるという意見も一定数見られます。
では、協会はどのくらいの収益規模なのでしょうか。
日本理学療法士協会の主な収益源は、会員から集める年会費です。
現在の協会年会費は年間10,000円で、これに都道府県士会費が別途加わります。
会員数約14.5万人で単純計算すると、会費収入だけで年間約14〜15億円規模になる計算です。
144,943人 × 年会費10,000円= 約14.5億円
もちろん、実際には休会者や未納者、減免制度などもあるため、単純に全額が収入になるわけではありません。
ただ、協会の財務資料でも、会費収入が運営の中心になっていることが確認できます。
協会は情報公開ページで予算書や財務報告書を公開しており、公益法人として一定の透明性を確保しています。
こうした背景を考えると、今回話題になっている休会制度変更も、単なる制度改定ではなく、会員維持や財源確保の一環と思われます。
会員数は増えている一方で、加入率低下や若手の協会離れが進む中、今後どのように制度運営を行うのかが注目されています。
まとめ
今回の休会制度変更は、協会としては適正運用なのかもしれません。
しかし、多くの理学療法士にとっては、現場感覚とズレている、また負担が増えたと映っているのも事実です。
2027年度以降、この制度変更がどのような影響を与えるのか。
退会者が増えるのか、それとも受け入れられるのか。
理学療法士界隈では、今後もしばらく議論が続きそうです。



