理学療法士・作業療法士(PT・OT)は全国的に需要が高い職種です。
「人手不足だから就職は余裕」と思っている人も多いですが、実際の採用現場では意外とシビアにチェックされています。
求人票を見ると「経験者歓迎」「ブランクOK」と書かれていても、応募した人全員が採用されるわけではありません。
特に、採用担当者が「こういう人はできれば採りたくない」と感じるポイントを持っていると、書類や面接で不利になってしまいます。
この記事では、採用側が敬遠しがちな理学療法士・作業療法士の特徴 と、そこからどう改善すれば採用されやすくなるのかを解説します。
こんな理学療法士・作業療法士は採用したくない
採用担当者が見るのは スキルや資格だけではありません。
- 長く働いてくれそうか
- チームに馴染めそうか
- 患者さんや利用者さんに安心感を与えられるか
このあたりが「人材としての安心感」として大きく判断されます。
そのため、どれだけ優秀な経歴があっても、以下に挙げる特徴に当てはまると「採用は見送りかな…」となりやすいんです。
応募書類に不備がある
採用担当が感じる不信感
- 履歴書の誤字脱字
- 写真がスナップや証明写真として不適切
- 職務経歴書が空欄だらけ
- 日付や署名の抜け漏れ
たったこれだけで「仕事も雑なのでは?」と思われます。
応募書類は「その人の仕事ぶりを映す鏡」と見られているんです。
対策
- 書類は必ず2回以上見直す
- 証明写真はスーツ着用で撮影
- 職務経歴書には「経験したリハビリ内容」や「患者層」を具体的に記載
- フォーマットは転職サイトやエージェントが提供するものを活用
書類の丁寧さだけで印象は大きく変わります。
第一印象が悪い
採用担当が気にするポイント
- 面接で最初に会った数秒で、担当者の心の中では評価がほぼ決まります。
- 挨拶が小さい
- 清潔感がない(髪、爪、服装)
- 表情が暗い
「患者さんと接したときもこんな感じ?」とイメージされてしまうんです。
対策
- 入室時は明るい声で「よろしくお願いします」と言う
- 清潔感のあるスーツ・髪型を意識
- 面接練習で表情をチェック(スマホ撮影して確認)
第一印象=患者対応のシミュレーション と見られることを忘れないようにしましょう。
自分の言葉で志望動機を語れない
採用側の本音
- 「ネットで拾ったような志望動機」を言う人はすぐにバレます。
- 「地域医療に貢献したい」だけ
- 「患者さんの笑顔のために」だけ
こうした抽象的な言葉は説得力ゼロ。
対策
- なぜこの病院・施設なのか を具体的に語る
- 自分の経験と結びつける
「自分だからこそ言える志望動機」があると採用側は納得します。
臨床経験1年未満
採用側の懸念
- 即戦力になりにくい
- 教育コストがかかる
- すぐに辞めるのではと不安
訪問リハや小規模施設では特にハードルが高くなります。
対策
- 「学ぶ姿勢」を強調する
- 研修制度が整っている職場を選ぶ
- 経験が浅い分「吸収力がある」「柔軟に動ける」強みを伝える
経験の短さを「伸びしろ」としてアピールするのがポイントです。
転職回数が多い
採用側の疑念
- 「またすぐ辞めるんじゃないか」
- 「人間関係トラブルが多いのでは」
- 「責任感が弱いのでは」
3年以内に3回以上転職していると、かなりマイナスに映ります。
対策
- キャリアの一貫性を持たせて説明する
例:「急性期→回復期→訪問リハと幅広く経験したいから」 - 「今回の転職では長く働きたい」と強調
- ネガティブな退職理由を正直に言わない(人間関係など)
「計画的にキャリアを積んでいる」と見せられれば評価は変わります。
体調不良による休職期間がある
採用側の不安
- 「また休むのでは」
- 「シフトに穴が空くのでは」
- 「業務に支障が出るのでは」
どうしても気にされやすいポイントです。
対策
- 必要最低限だけ説明する(病名や詳細は不要)
- 「現在は体調が安定している」と明確に伝える
- 「再発防止のための工夫」を話すと安心感につながる
採用側は「再現性」を見ています。再び同じことが起きにくいと示せればOKです。
コミュニケーションがとりにくい
採用側が重視する理由
- 理学療法士は「患者」「家族」「医師」「看護師」「ケアマネ」など多職種連携が必須。
- 会話がぎこちない
- 一方的に話す
- 協調性がない
こうした人は「現場で浮くのでは」と心配されます。
対策
- 面接では「質問+一言補足」で自然に会話
- 過去の「チームで成果を出した経験」を具体的に話す
- 笑顔や相槌を意識する
会話力は練習で改善できるので、模擬面接を重ねるのがおすすめです。
まとめ|採用されにくいポイントを知れば逆に有利に
理学療法士・作業療法士が転職で不利になる特徴を整理すると…
- 書類の不備
- 第一印象の悪さ
- 志望動機が浅い
- 経験不足
- 転職回数の多さ
- 体調不良の履歴
- コミュニケーションの問題
これらは一見ハードルですが、改善策を取れば逆に「誠実で努力できる人」と評価されます。
採用担当が嫌がるポイントを事前に把握し、面接での伝え方を工夫することで 内定率はグッと上がる んです。
転職Q&A
Q. 臨床経験1年未満でも採用されますか?
A. 採用されにくいですが、研修制度の整った法人ならチャンスがあります。「成長意欲」を前面に出しましょう。
Q. 転職回数が多い場合、どう説明すれば?
A. 「キャリアの一貫性」を示すのがポイント。分野を広げたい・スキルを積みたいという前向きな理由でまとめましょう。
Q. 志望動機が浮かびません
A. 「なぜその職場を選んだか」を軸に考えましょう。回復期・訪問・急性期など、自分の経験との接点を言語化すれば自然な動機になります。
最後に
理学療法士・作業療法士は需要が高い職種ですが、採用されやすいかどうかは「ちょっとした印象や準備の差」で大きく変わります。
- 書類は丁寧に
- 第一印象を大切に
- 志望動機は自分の言葉で
- 経験不足やブランクは誠実に補足
これを意識するだけで「採用したくない人」から「ぜひ採用したい人」へと変わることができます。
転職を考えている人は、この記事を参考にして自分の課題を見直してみてください。